第9話 コロナ禍にあっては…
卒業式シーズンだね。
で、4月になると、入学式シーズン。
田舎の中学校や高校でも、その下の複数の小学校や中学校から進学してくるでしょ。
でも、みんなマスクしてるじゃない?
学校にいる間に確実にマスクを外すのは、昼食の時だけ。
体育の授業ですら、走るわけでなければ外さずにそのままだったりもするらしいから。
でも、昼食の時間って、対面にしないでしょ?みんな同じ方を見て黙って食べる。
とするとだよ。
こんな学校生活を続けてると、マスクを外した友達の素顔を知らないまま3年間過ごしちゃったりするんじゃない?って思ったわけ。
これって、すごいことじゃない?
卒業後、もうマスクをするほどでもない世の中になっていたとして、久しぶりに同級会とかしても、誰が誰なのか一目ではわかんなくて、「ええっと…ちょっと、マスクしてくれない?ああ!やっぱり〇〇さんだったんだ~」なんて、最早、マスクをした顔じゃないと判別できなかったりしてさ。
あとさ、要らぬ心配なのかもしれないけど、恋人同士になって初めてキスしようとするとき、どうするの?
「ええっと… 悪いんだけど、マスク取ってくれないかな?」ってキスする前にお願いしなきゃいけないことになるんじゃない?
初めてキスしようとするハードルですら高いというのに、「奪う」手段が最初からないって、相当辛いんじゃないかなあってさ。
でなきゃ、相手を怖がらせることになっても、目的を言わないまま手を伸ばしてマスクを取って奪いにいくか…
あゝ、その時間、きつそうだなあ。
大きなお世話だって?
まあ、そうではあるんだけどさ。
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