第7話 街のおばあちゃん


ジャムをつくるためにお砂糖を買いに街に来たおばあさん。せっかくきたのだからと店をまわりますが、お砂糖の瓶が重くこまっていました。


「いらっしゃい!そこのお婆さん!!今日は安いよ!……あれ?なんだおばあちゃんじゃないか!久しぶりだね!元気だったかい?」


「やあ、牛乳屋さん。私は元気だよ。すまないね、今日はお砂糖を2つ買ってしまってね。牛乳は重くて運べそうにないんだ。」


おばあさんが申し訳なさそうにこたえると


「なあに。水臭いじゃないかい。おばあちゃんの家まで俺が送るよ。」


「ほんとうかい?すまないね。とても助かるよ。それじゃあ2つとバターを2つ。ヨーグルトも1つ頂こうかね。」


「ありがとよ!すまないね。無理に買わせたみたいで」


「なあに言ってんのよ!それじゃあ私が無理に荷馬車に乗せてくれと言ったみたいじゃないか」と、おばあさんは口元に手を当てクスクスと笑いました。



「おばあちゃんには敵わないな。へへっ。」と、嬉しそうに店主は笑います。


お釣りを渡すと「ちょっとまってな、今荷馬車の準備をするよ。」そういって店の裏に回りました。おばあさんもついていきます。



 おばあさんはどうやら街の人気者のようです。


「あら、おばあちゃん元気にしてた?」

「やあ、おばあちゃん元気そうだね!足腰は平気かな?」


「ええ、元気よ。」


おばあさんは街の人と挨拶を交わします。


「さあ、準備ができたよ。店は息子に任すから、遠慮はいらないよ。」


「まあ、すまないね。今度は息子さんにも礼を言わないとね。」


おばあさんが微笑むと、どこか嬉しそうな店主がいます。





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