第7話 新たなヒロインを紹介したい
「というわけで、俺は帰る」
「その話はさっき終わったはずでしょう?」
「ならもう少しマトモな事を言え!」
俺はこれでも真剣に考えたんだぞ!
「まあまあ、君がここに残ってくれるっていう
「お前、今さらっと
悔しいが今この時間から徒歩で帰るのは危険だという話はさっきしたばかりだ。
それに今日は自宅を出る前に軽い朝食を食べたきりなので、実は結構な空腹感に襲われている。
「くそ………」
「さぁ、食堂へ案内するわ。それと
「勝手に計画すんな!!」
込み上げてくる頭痛に目眩を覚えながら、俺は
2階の
白いテーブルクロスの掛けられた長テーブルは10人くらいが着席できそうなサイズだった。
ドラマとかでしか見た事が無い、いかにもな金持ちの家のテーブル。
または高級レストランの団体客用のテーブルみたいな奴だ。
俺達がこの食堂に来た時点でそこにいたのは二人だけだった。
一人は既に対面済みの
もう一人は初めて見る女だ。
髪は長く、小柄な
俺よりは年上なんだろうか。
「今日は
「はい、一応皆さんには声をかけたんですが………」
「別に
「おい。またさらっとヒロインとか言ったか」
「まず
「そんな紹介の仕方があるか!!」
「あの、
「そんな気遣いはいらん!!」
「そして、
「あ、私が自分で自己紹介するわ」
立つと思った通り背が高い。
目算で170センチ近くはありそうだ。
たしか
そのルノは俺と接触しそうなほど近づくと、俺の胸に右手を添えて微笑んだ。
「アナタが
「あ、ああ………」
この言い方はなんだかイヤな感じだ。
数時間前の
また俺の名前でくだらない下ネタを言うつもりじゃないだろうな………と警戒した瞬間、女は俺の目の前でゆっくりとしゃがんだ。
「おい、何をやってる」
女の顔は俺の股間の前にあり、そこから上目遣いに俺を見上げながらこう言った。
「く・わ・え・る・の♡」
「はあ!?」
やっぱりか!!
コイツも
いや、下ネタ好きは個人の自由だが、俺の名前をネタにされるのは腹が立つ。
「お前な………!」
「私の名前♡」
「は?」
「
「
それがこの女の名前か?
そう言えば
また俺の名前をネタにイジられるのかと警戒していたせいで失念していた。
「あ、ああ………
「たしか18だっけ?私は
「………わかりました、
「全然わかってないじゃない!?」
「はぁ~、じゃあ
「あ………な、なんだか年下のイケメンから呼び捨てにされるのって、ゾクゾクするわね………!」
最初に感じた『
「
「だからその紹介の仕方やめろ」
「年上のお姉さん系ヒロインって意味では私と
そう言うと
確かに
それこそコンビニに置いてある漫画雑誌のグラビアに載っていてもおかしくない程に。
「ちなみにサイズは上から90、58、87………」
「聞いてねえから」
またしても覚えやすい名前の人物と遭遇する事になったわけだが、まさかここの連中はこういう名前の奴ばかりが集められてるんじゃないだろうな………。
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