『命を喰らう』ということの本質が、異なった文化から垣間見える

この物語で描かれるのは、人が人を喰らう社会への一つの視線である。
そうしないと生きられない種族がそこにあった時、
そうでないものは彼らをどう見て、どう理解していくのか。
彼らはそれにどう折り合いをつけているのか。
異文化を見て、思い、そこから自分たちのことを振り返る。

練り上げられた設定と描写からそんな『異なった文化』の世界を垣間見るという
フィクションの醍醐味そのものをこの作品では存分に味わえるのだ。
それは苦くもあり、美味でもある。

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