注釈編

千夜一夜の武勇伝

冒険家は大きな成果をあげると、それが武勇伝となって一躍時の人となる。

その名声を求めて、冒険家は死の危険も辞さない冒険の旅に出るのだ。

砂の都ゴライアのある砂漠地帯では、古来より千夜一夜(数えきれないほどの夜の物語の意)が伝わっており、冒険家の武勇伝もそれになぞらえて、千夜一夜の武勇伝と言われる。



ユニオン

この世界では、国家機関や民間企業に所属する人間以外は、個人事業主として仕事を負うが普通である。

例として、冒険家や傭兵などがあり、これらの職種は活動のために情報提供者や雇用主が必要となる。そういった個人事業主の活動をバックアップするために結成された組織がユニオンなのだ。

主だった役割は、同業者間の情報交換、仕事の斡旋、国や貴族への根回しがある。

大きいユニオンには、酒場や専属の工房などが入っている。



遺跡の調査隊

大砂漠の砂に埋もれた古代の遺跡群を調査する一団の総称。

主にゴライアの領主がアドベンチャーズ・ユニオンに依頼して結成させている。

遺跡には魔物が巣食っているため、遺跡の発掘を行う者以外に、斥候や護衛の役割で隊に加わる冒険家もいる。

危険なことはベテランが行うため、若葉の腕章をつけるような新米は、絶対に負傷するような役割を任されない。

余談だが、若葉の冒険家の顛末は、出立前の同僚との口論が起因すると考えられる。



ゴライアの領主

砂の都ゴライアを統治する貴族。

ユニオンの人間からは、強欲ジジイと揶揄されている通り、金に非常に強欲な人物。

しかしその強欲さが、ゴライアを大きくしたのもまた事実である。



帝国

砂の都ゴライアを含めた大陸全土を統治する巨大な国家。

大陸をいくつかの地区に分割しており、それぞれ支配階級の大貴族が管理している。

ゴライア周辺の砂漠もその大貴族が統括しており、ゴライアの領主はその人物に取り入ろうと、遺跡や祭りで都の価値を上げようとした。



ジン

砂漠にもっとも多く出没する魔物。

人間の子供くらいの小さいものから、熊よりも大きいものが確認されている。

上位種になるほど邪悪な性質を持つとされ、人間に対しては徹底的に残虐に徹する。

性別もあり、男性型はジーニ、女性型はジーニャとも呼ばれる。



マンゴーシュ

ダガーの一種。

左利き用に造られており、本来は敵の攻撃を防御するための短剣。



スティレット

ダガーの一種。刺突に優れる。

瀕死の重傷を負った兵士のとどめを刺すのに使われたという逸話から、慈悲の短剣とも呼ばれる。



ソードブレイカー

ダガーの一種。

刀身の峰が櫛状になっており、それを利用して相手の剣を引っかけたり、破壊することを目的に造られた短剣。



ブロードソード

刀身の広い両刃の片手剣。

騎兵が装備する武器として好まれる。



ロングソード

ものによっては刃渡り100cmを超える両刃の片手剣。



バックラー

小型ゆえに機動性に優れた盾。

相手に向けて突き出して構えるのが特徴。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カウンター R・S・ムスカリ @RNS_SZTK

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ