第2話 キングオブ普通君

一先ず身近な観点から考えてみることにする。私達学生にとって最も身近な学校内という基準を拝借しよう。仮に、何をしても並大抵の人、つまるところ成績順位はどの教科も真ん中、体力テストも平均、楽器や絵画など芸術面においてはまずまずの出来栄え、身長も体重も校内平均、容姿もあれこれ騒がれるほどでない、そんな「キングオブ普通君」がいたとする。

さて、この普通君に対してあなたならどのような印象を持つだろう。何のとりえもない人間だと思うだけで片が付くだろうか。仮に友達に彼のような人がいたとしたら、私ならば彼のことをまず普通だとは思わないであろうし、むしろちょっとした尊敬のまなざしで見ると思う。

彼が私に無いものを持っているからだ。

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