バラエティ・トークショー

本当にゲーム知識ゼロでも何となく見られて、お笑いの知識も身に付くゲーム番組・勇者ああああ


 このエッセイのあらすじを読むと、私がエンタの神様やレッドカーペットを見ていたころから今まで、お笑いがずっと大好きで見続けてきたという印象を持たれるかもしれないが、実際にはちょっと違う。

 私のお笑い熱はラーメンズを知った大学生時代に極まって、それからだんだんと落ち着いていった。社会人になる頃は、恥ずかしながら賞レースもあまり見ていなかった。


 そんな私でも、見続けたバラエティ番組がある。水曜日のダウンタウン、アメトーーク、そして、勇者ああああである。

 勇者ああああは、テレ東のない地域に住んでいるので、ニコニコ動画の配信を毎週見ている。見逃し配信が終わるギリギリで先週の分を見るというルーティーンで、第一回からほぼ欠かさず見続けている。


 なぜ見始めたのかを説明するのは難しい。アルコ&ピースのラジオを聞いたことないし、かの有名な忍者のネタも見たことが無かったので、失礼ながら二人のファンだというわけでもなかった。

 ゲームが好きだと言う訳でもない。私が最後までクリアしたことのあるゲームは一つか二つかで、初心者向けだという最初の星のカービィもクリアできないくらいにゲームが苦手だ。


 おそらくは、副題の「ゲーム知識ゼロでも何となくみられるゲーム番組」に惹かれたのではないだろうか。

 ゲームに興味があるが、買うお金もなくてやる時間もない。ゲーム実況動画も好きだし、芸人さんたちがワイワイゲームするのを見るのも楽しそうだなぁとそんな軽い気持ちで見だしたのだと思う。


 ドラクエもFFもうっすらとしか知らない私でも、ゲーム番組ということを忘れて、勇者ああああは楽しめた。ゲームチョイスと企画内容ももちろんだが、出演している芸人さんの力も強かった。

 ただ、私はその芸人さんたちをよく知らなかった。ラブレターズ、ペンギンズのノブオさん、東京ダイナマイトのハチミツ次郎さん、サツマカワRPGさん、マヂカルラブリーの野田クリスタルさんなど、どっかでネタを見たことある人、名前だけ知っている人、初めて見る人たちが毎週登場して、楽しくゲームをやったり知識を披露したりしてくれることで、私はその方たちが大好きになった。


 特に衝撃だったのは、ハリウッドザコシショウさんが初登場した時だ。私は、その日までザコシショウさんのことを、「大声でハンマーカンマーという人」という印象しかなかった。

 しかし、ゲームソフトの発売年を当てるという企画で、ザコシさんはその知識で全問正解に導いてくれた。私は、ザコシさんってちゃんとしている人なんだと思い、それ以来、敬称で呼んでいる。


 そんな風に、テレビではあまり見ない芸人さんについて学んでいたので、初めてオールスター後夜祭を見た時は、「勇者ああああに出ていた人がたくさんいる」とまず思った。

 お笑い熱が去年に再発しても、最近の芸人さん事情が分からなくて困らなかったのは、勇者ああああのお陰だろう。


 今現在、終わってほしくない番組の一つは、間違いなく勇者ああああである。

 勝手な理想を語るのなら、勇者ああああはあんまりゲームとは関係ない企画をしながら、ほとんど無名だけど本当に面白い芸人さんを呼んで、無意味で馬鹿馬鹿しく、多大なる悪意を隠しもせず、いつまでも楽しい番組を私たちに届けてほしい。


追記・勇者ああああが十月から、プライムタイム、つまり土曜日の夜十時に昇格するというニュースが入ってきた。おめでとうございます!

 ツイッターやスタッフのネット記事によると、これまでと全然変わっていないらしいので、ほっとした。気になるのは、ニコニコ動画での配信が続くかどうか……楽しみに待っています。

































  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

BAR『笑う門』 夢月七海 @yumetuki-773

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ