第7話 Lunch time
結局、ピンクの花柄のセットと黒の花柄のセットの下着を購入し、俺たち家族(父不在)は、るるポート内のフードコートで早めの昼にすることになった。
「吉ちゃんは何食べるの〜?」
「マッ〇でビックマッ〇のLセットかな」
俺のいつもの王道パターンだ。
「お、お姉ちゃん食べ過ぎだよ....」
「そういう美晴は何食べるの??」
そう聞くと美晴はうどん屋さんの方を指さして
「あの店のかけうどんの小にしよーかなー。」
「おい、そんなんで足りんのか??」
「足りないけど太るもん。というかお姉ちゃんももうお兄ちゃんじゃないんだから気をつけなきゃダメだよ?」
と少しキレ気味に言ってきた。
このままではめんどくさいので、
おれが
「はい。教官!!!!」
と言いながら敬礼のポーズをすると、
「うむ、よろしい」
妹はしみじみとした感じで言った。妹の苛立ちは収まったようだ。
俺は結局ハンバーガー1つと水を頼み、席に座る。正直心許ないが、我慢するしかない。
しばらく経つと妹と母親がお盆を持って戻ってきた。
妹のお盆の上にはさっきの宣言通りかけうどんの小が、母親のお盆の上には大きなかけそばと天ぷらが大量にのっていた。
「お母さんなんでそんな食べても太らないのよ〜」
妹は羨ましそうに言う。
「それは私にも分からない(キリッ)」
そう。この母親はいくら食べても、昔から体型が全く変わらない。
豊満な胸にくびれたお腹、大きなおしりに細い足と、大きくあるべきとこに全て栄養が行き、小さく、細くあるべき所は逆に肉がつかないという。
全女性憧れの体型を持っている。
(俺もこの体質の可能性まだあるよな、一応子供だし)
まぁ、でも自分までガツガツ食べ始めたら妹がまたいたたまれなくなるので、その調査をするのは辞めておこう。
この会話を最後に、俺たち家族(父惨め)は、無言&真顔で昼飯にありつく
「吉ちゃん、次はどこに行く?吉ちゃんの楽しみは終わっちゃったけど、洋服も買わないとだからね」
「その下着大好きキャラ辞めてくれない???」
「ま、お兄ちゃん女の子の洋服のブランドなんか知らないだろうから私が適当に決めるよ。」
「そうね。じゃあそろそろ行きましょうか。」
母親に一言と共に俺たち家族(父かわいそう)は立ち上がり、動き始めた。
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