23日目『ネルト・めると』

 目が覚めたら、君を見上げていた。

「起きた?」

「……ごめん、寝ちゃった」

「大丈夫だよ」

 話してる間も見上げてる。抱えてくれてるらしい。

「もう戻していいよ」

 頷いた君の手が、私から離れる。

「その体質、大変そうだねえ」

「零れてかなきゃ平気よ」

 ちゃぷん、と頭が体に同化した。

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