あとがき

 皆さん、初めまして。神尾点睛です。

『怒り』を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


 さて、この小説を書き始めたきっかけは、何となく怒りという感情の存在意義を再確認したかったからです。

 この小説の主人公、結城は、怒りこそ諸悪の根源だという考えでした。この考え方は、僕の小さいの頃の考え方に似ていました。僕の小さいの頃の考え方は、結城ほど極端ではありませんでしたが、みんながみんな怒るのをちょっと我慢するだけで、みんな幸せになれるんじゃないかと思っていました。よく、親や先生が子供に叱るときに、「怒りたくて怒ってるんじゃないよ!」と言いますが、「じゃあ、怒るなよ!」と子供の頃思った方も多いと思います。そんなイメージです。

 けれども、大人になるにつれて、段々と、怒ったり、怒られたりということも、必要なことなんだと理解していきます。それが理解できなかったのが結城なのです。ある意味子供なんですね。ですが、それは決して悪いことではないと思います。よく言えば、子供のように素直だということです。


 最後に一つ、この小説の執筆中の裏話をお聞きください。

 第6話から第7話の展開に驚かれた方もいるかと思いますが、実は当初、この小説の結末は、主人公が自殺して終わるという予定でした。ですが、それだと暗くなって、つまらないかなと思い、どうしようか迷っていたとき、うっかりそのまま微睡みに落ちてしまいました(笑)

 起きたときに、ふとこれは使えるかもと思い、急遽第7話を追加し、一転主人公を生き返らせました。


 長々と書いてしまいましたが、読んでくださり本当にありがとうございました。よろしければ、感想をお聞かせください。お願い致します。

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怒り 神尾点睛 @kamio_tensei

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