誰だって一発当てたい願望はある。でも……それは本当に自分の為になる?


 まずタイトルの『一発屋』ですが、いやらしい意味ではありません(笑)
 この物語は言い換えるなら『一山当てる』を手伝う天才少女と無気力な少年の青春ものであることを述べておきます。


 『一発屋』である少女は依頼を受ければ願望を叶えてくれます。しかし人間は欲望に弱い……だから彼女の意図とは別の結末に辿り着く。そこに悪意は無いが人は弱いので一発屋である彼女へ逆恨みが向く。
 偶然それを助けた少年は、一発屋である彼女を知り成長していく。

 作者さんの巧みな演出と物語の道筋、情景が浮かぶ見事な文章と読み応えは十二分と言える名作。一話目からの内容を最後まで余すところなく繋げる技量は流石の一言です。

 青春ものをお求めなら私は迷わずこの作者さんを推します。是非、ご一読を。

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