第5話 新しい始まり

大学生の頃。




私は文学部で、フランス文学を専攻していた。




海外は、父のお仕事の関係で

小さい時に住んでいたことがあって、


海外にいる間の時間は、

なんだか穏やかで、心地よかった。



言葉も、子どもだとすぐに慣れるので

あんまり困った記憶がない。





なぜ、大学でフランス文学を専攻したかと言うと

フランスに留学したかったからだった。




また、なぜフランスに留学したかったのかと

言うと、小さい頃に住んでいたことがあり、

すごく居心地が良かったからだった。




フランスにいる時の方が、

私は、のびのびしているな。




そんな風に考えていたから

大学生になったら、もう一度フランスに

行きたかった。





結局、フランスには1年間留学をして、

卒業旅行でも行ってきた。







留学もすごく楽しくて、

図書館や雑貨屋さん巡りをしたり、



セーヌ川沿いをお散歩したり。






スニーカーと、ジーンズと、

トレンチコートを着て、


パン屋さんで焼きたてのパンを買って


コーヒーを持って、


公園でピクニックするのが、何より好きな時間だった。







あと、留学中は、ブーケ教室にも通ってみた。


先生は、白髪と髭がおしゃれなムッシュで

ニコニコ穏やかな笑顔で


いつもレッスンをしてくれてた。






少しずつ、お花を束ねていって

両手いっぱいのブーケが出来るのは

何とも言えない、心が満たされる瞬間だった。






留学から1年経って、卒業旅行に行った時には、



留学中の思い出の場所巡りをした。


友達と一緒に行ってみると

また違った景色で、それも良かったな。






フランスは私に戻れる場所。




卒業旅行で行ったきり、

フランスには行っていない。



夢のような日々だったから、

社会人になってからは、



そんなことできないなって

思ってる。




でも、またフランスに行きたいな。






何か、自分を思い出すことが

できる気がする。






よし、今年中にフランスに行こう!




明日、ともちゃんにも

話してみようー♡








つづく

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