第28話 ミア-スクルド王女

 スクルド王は、じゃ無かったお父様は、早速親バカを始めました。

 私の居城を建設するって。

「希望の地はあるか?」と、聞かれたので、砦とスクルド神殿の中間に湖が有り、そこが良いと伝えました。

 始まりの町を希望されると思っていたそうで、王都に近い位置を希望され、大喜びで現地に向かいました。王自ら陣頭指揮を行う積もりの様です。

「娘の居城だ!手を抜くな!!」

 膨大な資材と多くの職人と共に、行っちゃった。




 今度は、流石に現実での目覚めです。

「イタタ!!痛いぃ!!!」

 凄まじい頭痛に見舞われました。

「今日は月曜、バイト無しよね、出たかった講義、もういいや!!今日は寝よう」

 と、思ったのに、隣に寝てる、チャラ男を忘れてた「チャラ男?」「ミア!!俺腹へったぞ!!」

 しょうが無い、縛った手をほどき「朝飯作ってやるか」

「頭痛が酷いんだ、手抜き朝食だぞ」

「ありあっす·····ミア大丈夫か?」

「大丈夫じゃ無い、今日は寝る一日サボる!!」

 食パンにマヨネーズくにくにと、此をトーストして、マヨパン。

 コンポタ缶から、マグカップに移し「マヨパンとコーンスープで朝は済ませて」

「昼飯は少しましなの作る」

「おっ!マヨネーズ焼けて、カリカリトースト美味いぞ!」

「手抜きだけど、結構いけるだろ!」

 私は牛乳を、一気飲みして。

「もうちょっと寝るぞ」

 チャラ男に、気を許し過ぎかも·····。





 あれっ?ミネルバに戻ってる。

 救出した7歳から12歳の子供達も、すっかり回復し元気に成ってます、男の子20人のリダーがカイ君12歳、女の子35人のリダーがリナちゃん12歳。

 流石に小児愛好者用の子達、男女全員超可愛い!!

 それから、ロバ耳のアルファちゃん13歳、牛?角のあるガンマちゃん12歳、鱗に鹿のような角ドラゴン?ラムダちゃん12歳、3人とも大人の様に見えるけど、年齢聞けば子供だ。

 獣人は、獣耳ハーレムからまぎれ込んだ為、全員女の子です。


「皆、お早う、確り食べて休憩後、皆の家に向けて馬車で出発します」


「チャラ!あの後結局寝たのか?」「ミア、手も縛って置いたから、安心しろ」

「チャラ講義無いのか?」「ミアと一緒の方が大切!!」

「来年留年して、同級生になってしまうぞ」「そうなれば最高!!」


「そうそう、この世界な、以前チャラ男がクリアしたのを、インストールしたみたいだぞ」

「ん?どう言う事?」

「ミネルバ王国は、コヤマ-ノボル-ミネルバ王子がマゴンを討伐、王国を復興させてるそうよ」

「俺じゃん!!」

「だから、昔のチャラ男が、ミネルバ王になってるの」

「俺はどうなる?」

「何の縛りも無く、自由気ままに遊べるよ」

「おぅ!そう言う事か!良いね!!」


 大型の荷馬車4台にロバ4頭、公費で購入しました。

 勿論内部全てに、フカフカクッションを敷き詰めて居ます。

 ロバンナが食べたクッションは、実費で補充しました。


 4台の御者はシータ、ミュー、パイ、エリスそれに、子供達の中からカイ、リナ、トーマス、ローラがそれぞれ助手に。

 1~3号車には13人、4号車には12人乗って居ます。

 私は、お母様と御者席に、荷車には、チャラ、アルファ、ガンマ、ラムダそれに、オメガが乗って居ます。


 砦に向かうって、聞き付けたお母様、宿舎に早朝押し掛けて来て、宿屋は王妃様がいらっしゃったと、大騒動になりました。

 服装は変装のつもりか、男装の麗人って感じですが、王宮の豪華な馬車で乗り着けたら、王妃様ってバレバレです。


「それでは、2日間の旅、此から皆が住む事になる、家に向かって出発!!」

 お母様の説明によると、王宮の馬車は外が見えないそうで、移動してるって感じが新鮮みたいです。

 御者席に座ったのも初めてだそうで、お母様が嬉しそうにはしゃぐこと。


 夜営、皆の為に、甘口のカレー作りました。

 料理の間、ずっと興味深げに、お母様に付きまとわれました。

 磨り下ろしリンゴ2個分、ハチミツはまだ無いので、お砂糖適量入れてマイルドなカレーです。

「ミアちゃん、凄く良い臭いね!食べるのが楽しみ!!」

 子供達、流石に恐る恐る口にして、美味さが解ると、飲み物のように掻き込んで居ました。

 口々に「「「美味い!!お代わり!!!」」」

「こんな、美味い物初めて食った!!!お代わり!!!」

 お母様まで、お代わりしてる。

 お子様向けカレー上手に出来た、初めての人に大人のカレーは禁物。


 アルファがチャラと一緒に、ロバに塩を舐めさせに行ったようです。

 チャラが一人帰って来て、興奮した様に「アルファがロバと話してる!!!」

 私も行ってみます。

 お母様も付いて来ます。

 アルファはロバ達、と言うよりロバンナと話をしている、ようです。

「アルファ、ロバンナ、何て言ってる?」

「あっ·····ごめんなさい、勝手な事して」

「大丈夫よ、ロバンナの話し相手になってくれて、有り難うね」

 私より背が高いけど、背伸びして手を伸ばして、頭を撫でた。

 アルファは、くすぐったそうな笑顔を見せてくれました。

「私達ロバンナと話が出来ないの、ロバンナ何て言ってるか教えてくれる?」

「あのね、ロバンナは、ご飯を盗る悪い奴が居るんだって、そいつを踏みつける度に、身体中に力が沸いて来るそうよ」

「へぇ~そんな話したんだ」

「それからね、他のロバにも注意したって」

「アルファ、ロバンナに、犬みたいなのと、大きな蜘蛛みたいなの、ゴブリンと同じ悪い奴で、夜出て来るから、注意して、って言ってくれる?」

「犬みたいなのと、大きな蜘蛛ね、教える!!」

 アルファはロバンナと見つめ合って、耳や尻尾を動かし、たまにブッホ、ヒーホって、これがロバ語?


 お母様は獣人に、最初驚いたようですが、直ぐに順応してくれました。

 余計な口出しも、しません。


 話が終ったようで、ロバンナは他のロバの所に行きました。

「ロバンナがね、他のロバにも教えて来るって」


 ロバ達は草を求めて草むらに入る、草原はグラスドッグやモクが頻繁に出没する。

 よく見て居ると、草を食べながら、モクやグラスドッグを2~3頭で踏みつけてる。

 アルファとロバンナのお陰で、ロバ達のLV上げが簡単に行われています。


「ミアちゃんって、思ってた以上に凄い子ね!!!」

 お母様が何か呟いて居ました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る