第23話 獣耳ダンジョン探索

 今夜の見張りは、魔物が多く現れる為、二人一組の交代、一番楽な最初を、私とエリスに決めてくれました。

 辛い中の番は、オメガとシータが、最後はミューとパイ、おまけのチャラ。

 チャラは、私と一緒が良いと、ぐずったが、「男なら、ミューとパイを守ってやれ!!」

 私の一言で、大人しく寝た様です。

 あれ?ミューとパイのテントに入った。

「まっ、テント2つしか張って無い、大目に見てやるか、荷馬車で一人で寝ろは可哀想だし」


 期待して見張りしてたのに、結局私達の見張り時間に、魔物は現れませんでした。

 本当に寝たのか、起こす事無く、オメガとシータが、交代に来ました。

「ちゃんと寝たの?」「荷馬車の移動中、確り寝むれるから大丈夫!!」

 シータを寝させ、オメガは寝て無いようです、心配りの埋め合わせ、考えないと。

「魔物は、バーベキューの匂いに釣られたみたい、見張りの間一匹も出なかったよ」

「出ないなら、楽が出来る、あっ、休んで!!」

「そうだ!気になって、収納した暴漢どうしてる?」

「ん?あっ収納内の時間、止まってるから、生命活動していない状態、取り出すと復活するよ」

「へえ~弁理な収納庫だね!!食べ物も時間が止まってると、腐らないよね!!」

「何年入れてても、取り出せば、入れた時と同じ状態だぁね」

「安心した、じゃおやすみ!」

「あぁ、ユックリおやすみ!」


「エリス荷馬車で一緒に寝ようか?結構寝心地良いよ!」

「はい!それが良い!!」

 床一面に敷き詰めた、藁の袋詰めのクッションが気持ち良い!!

 グッスリ朝まで眠りました。


 さて、朝食は何を作る、かな、定番のポンは、本来の住人じゃ無い私達、エリス以外は続くと辛い。

 よし!!肉じゃがにしよう!!


「皆お早う、見張りご苦労様!!」

「ミア、エリス、お早う」

「パイ、あのお鍋に半分水入れて」

「分かった」

「ミュー、玉ねぎ4個ジャガイモ10個とお肉出して」

「ミア、出すよ、ここで良い?」

「全部ここに出して」

「チャラ」「ロバンナに水やりに行ってくる」「あはっ頼んだ!!」

「エリス、ジャガイモの皮剥き頑張って!!」

 人に命令だけじゃ無いよ、言いながら私は玉ねぎ、櫛切りしてるんだよ。

「玉ねぎ鍋に入れてと」ジャガイモの皮剥きを手伝う。

 肉は塊なので、薄く切って置く、今から入れると硬くなる。


 味醂は無いので、砂糖と醤油で味付け、単純だけど、肉や野菜から旨味が出て、良い味になる。

 玉ねぎもジャガイモも、良い感じに煮えた、お肉を入れる。

 10分煮込んで、薪を取り出して火を止める。

 徐々に温度が下がり、その時旨味がジャガイモや肉に染み込む。

 30分程経過しました。


「オメガ、シータ起きれる?」

「「あぁ、ミアおはよう!」」

「朝食が出来てるよ!食べよ」

「直ぐ行く!」


 パンは作り置きを、収納から出してもらう。

「今日は、ダンジョン探索をします、皆強くなったけど油断しないようにね!!」

「それでは、頂きます!」


「この味!!故郷の味だ!!!」

「うん·····素朴な、甘辛い味」

「ミアは凄いな!!元から知ってたみたいに、味噌や醤油を自在に使いこなすだな!!」

「うん!!ミネルバの、王女ってだけでも凄いのに、実力知力行動力、全部が超すげぇ」

「あんまり、おだてないで、照れるよ」


「料理は、育ての親、騎士のゼム父さんと二人暮らし、出来るだけ私が作るようにしてた」

「ミアは料理上手だぞ、俺も差し入れてして貰ったり、一緒に食べたけど、いつ食っても美味かった」

「·····味噌や醤油使いこなすのは、知識だけじゃ無理、豊富な経験が必要!!」

「ミアは何処で経験したのか·····謎が多いな·····」



 ダンジョンに到着!!

「ロバンナを放置して、魔物に襲われたら、可哀想」

 の私の言葉で、荷車とロバンナを、苦もなく収納してくれました。

 誰がって?チャラのくせに、良い格好して!!


 気にする事が無くなり、ダンジョン探索を楽しみます。


 入って直ぐは、スライムばかり、です。

 塩コショウは、豊富に在庫有り、砂糖が欲しいよ!!

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