カーテンコール / スタンディンオベーション
「他の素晴らしい作品を読んでお待ちください」
という言葉を見つけて、目を丸くしてしまいました。
これは、他サイトの小説で見かけた後書きでの一文です。
書籍作家さん。しかもコミカライズされ、アニメ化される作家さんの後書きでした。
こういう言葉が、自然に出るのすごいなぁって思います。
この方は、書き溜めをして更新する派のようで。
逆に勢いで書く尾岡は「今、書き溜めてます」って言うだけで、なんだか格好良いと思ってしまいます。
これが「仕事たまってます」は格好悪い。
「性欲たまってます」は、ただの変態。
「お金たまってます」は、言ってみたい(笑)
閑話休題。
書き溜めにあたって
「他の素晴らしい作品を読んでお待ちください」
こういう言葉が自然に出るの、本当に素晴らしいと思います。
よく、創作エッセイで
「こうやったらレビューが増える」
「これでフォロワー増やしまた」的な内容があるじゃないですか。
それはそれで、どう集客をするかを真剣に考えた結果なので、本当に素晴らしいと思うんですよね。
ても、作者の人間性につい惹かれちゃう僕がいて。
もちろん小説なので、作品で勝負する。そこに異論はありません。むしろ作品で勝負する以外に選択肢なんてありませんから。
ただ、垣間見る人間性って言うのかなぁ。そこにドキドキしちゃう自分がいるんです。
例えば、なんですけど。
「他の人の作品は読みません」
「読み合いはしません。読み専の方に読まれたいから」
まぁ、このようにう言われる方を見かけたことがあって。
それはそれでストイックですごいなぁ、とも思うのですが。
ちょっとだけ。
そういう言葉を読んだ人はどういう気持ちになるんだろうか、って思ってしまう。
頑張ってねと、僕自身は思いましたが。
コミュニケーションは望まれていないようなので、あえてコメントは良いかなぁって思ってしまう。
それ以上に少し寂しいなぁ、とも思います。
別に読み合いはしなくても良いと思うけれどね。
僕の中では、純粋に物語に刺激を受けたい。活字の行間で溺れたい。そう思うのですよ。
でも、そう前置きされちゃうと、ちょっと読み進めることにセーブしちゃう。
だって、読み合いは求めて無くても、
その素敵な作家さんの反応は見たいって思うし。
もちろん、物語を追求するストイックな姿勢は素晴らしいって思います。でも、すべての人がそうとは限らない。
書籍の後書きを読んでいると、作家さんの人間性が分かって好きです。
あそこは、舞台でいえば、アンコールのような瞬間。
あまのじゃくな僕は、後書きから読んでしまうんですけどね。
カーテンコールって、脱力して良い瞬間では決してなくて。
最後の最後。
役者と観客という境界線を保ちながら、それでも素に近い表情で
「ありがとうございました」って言える瞬間なんですよね。
舞台を見た経験がない方はピンとこないかもしれない。
そして最高の舞台にはスタンディングオベーションで。
立ち上がって、拍手で役者に、そして舞台を作り上げたチームに賞賛を送る。
後書きや近況ノートでも、同じことが言えるのかもしれない。
そこまで読んでくれたんですもんね。
コメントをいただけたということは、スタンディングオベーションをいただいた。それに等しいと思っています。レビューコメントなんか、本当にそうですよね。
だから、ストイックな姿勢も大事。
毎日、更新できるのもすごいし。
マーケットを意識している。それも本当にすごい。
でも、遠くて近い。
もっと、この作家さんを知りたい。他の作品も読んで見たい。
そう思わせる人間性って、小説投稿サイトだからこそ、大事な要素の一つじゃないか、と。
だからこそ「他の素晴らしい作品を読んでお待ちください」
この一言が当たり前のように言える作者様に感動してしまった尾岡なのでした。
願わくば、うまい後書きや近況ノートが書けるようになりたいと思う尾岡なのでした。
(教えて、えらい人!)
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