匂い立つような青春と過去の描写

過去の記憶がない主人公は、かつて住んでいた田舎に東京から越してきた。かつての彼を知る高校の同級生は最初は様子を見守っていたが、記憶のない主人公を徐々に受け入れ始める。

五人でバスに乗って帰る描写が好きです。登場人物が五人もいるのにごちゃついてなくて、映画のワンシーンのようにまとまっている。覚えている側と忘れてしまった側の溝が青春の煌きで徐々に埋まっていく様子が素敵でした。映像化してほしい作品。文字が匂い立つって本当にすごいこと。

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