審議

 タイトの初出場の日。対戦相手は、まだこの競技場の選手を知らないタイトが見てもわからない、セイジとショーゴ。タイトはスタジアムの広さに呆然としたまま、緊張の中初戦を迎える。




 対戦開始直後、ショーゴが何やらよくわからない呪文を詠唱し始める。タイトとセイジはそれぞれ防御呪文の詠唱を開始。


 ほぼ同時に、魔法が発動した。




 地面が揺れる。地震か!?

 と、タイトとセイジは馬から落ちていた。


「審議!」


 何が起きたのかわからないタイトとセイジ。




「ただいまの試合で、ショーゴ選手が不正な呪文を使用したため、失格といたします。なお、賭け金の返金および再試合はございません。」




 ……地震を起こす呪文だったのか、とタイトは呆れる。セイジはタイトに耳打ちする。


「ショーゴってなぁああいうヤツなんだ、気を付けろよ。」

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