祝杯

 珍しく賞金を手にしたタイト。町の酒場に寄って、祝い酒といくことにした。


 ガラの悪い酔っ払いが絡んでくる。


「お~? てめぇ、タイトじゃねぇか。よくこんなとこ来る金があったもんだな。俺ぁ毎日のようにてめぇのせいでオケラだよ! 今日は自棄酒だ!」


 タイトは応戦してしまう。


「なら僕に賭けなきゃいいじゃないですか! いい大人が何言ってるんです! 何なら……」


 言い終わる前に、先客の方が殴りかかってくる。さっと避けて殴り返すタイト。おまけに店の椅子でとどめまでさしてしまう。


「あーあ、ケンカなら強いのに、なんで馬は……まぁいいか、マスター! お任せコースで!」


 金貨3枚を出しながら、何事もなかったかのように席に着くタイト。店主も特に気にする様子もなく、料理を作り始め、酒を出す。


「あいよっ、料理お待ち! ワインも飲むかい?」

「お願いしまーす!」

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