あまいあまい関係の先は

 ふとしたきっかけで、兎月堂で暮らすことになった果歩。店の仕事を手伝いながら、主の悠一との関係を深めていくのであるが……。

 いやいや、その関係が何ともあまい。何とも言えないさわやかさで、読んでいるだけで、思わず口元がほころぶ。回りをとりまく人物もやわらかく、素敵な人間関係が構築されている。

 ふと、お茶を飲みながら、和菓子を食べたくなる。そんなお話。

 まだ物語は前半で、この先、果歩と彼女をとりまく人々の関係も大きく動いてくるだろう。その時が今から楽しみである。

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