09.5 魔界にて
「
王室の扉を開いて、"
「騒がしいぞ、何事じゃ?」
書類整理から顔を上げれば、目に顔面蒼白の
「緊急事態ですっ…!大至急、" ワールドC/007 "を御覧ください、!」
そう言って映し出された世界に目を通す。するとそこには、セオの
「さぁ、見たものの…。どこがそこまで問題だと言うんじゃ?」
あくまでも、しらを切って進めていく。どうにかセオに関しての発言を阻止せねば。
「世界がっ…!ワールドランクが…変化していますっ!!!」
目をやると、" ワールドC/007 " の文字がバグったように読めない。
「……測定不能ということか、こんなことは今までなかったぞ…どういうことじゃ?」
「全くわかりません…。今、修正に取りかかっていますが一向に良くならず…」
「そうか、…まぁ良い。一応はワシの
そう少し笑って返すと、ホッとしたのか
「そうじゃ、ヨナス。ワシにこの" ワールドC/007 "を任せてくれぬか?いや、
なにがなんでも情報が漏れることだけは避けたい。正直、
「では
うまくいったようで、
「これで大丈夫じゃろう…。ふぅ、見つけたのがヨナスで助かったわい」
脱力するように椅子にもたれる。ここ何百年かで一番ヒヤリとしたかもしれない。だが、ここまでしておけば大丈夫。自分以外の者達にバレる心配はないだろう。
─ 【システム異常なし。データ修正を終了します】 ─
音声ファイルが流れるが、誰一人として気付かない。全てにロックがかかっているので、仕方ない事ではある。
─ 【データが更新されましたが、更新しますか?一度データを更新すると、以前のデータへは戻せません。ご注意下さい。なお、30秒後迄に回答がない場合、強制的に更新となります】─
あっという間に30秒がたって、"ワールドC/007"のデータが更新された。
そして、無機質で機械音のような音声ファイルが流れる。
─【データの更新が終了しました。只今より】─
─【" ワールドSS/007 "に変更します】─
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