女性王国

アメリカに長く住んでいた六十五歳の主人公は日本に帰国し、市民講座の教室で「男女の格差問題」をテーマに教えている。ある日、講座の教室に得体の知れない年寄りが現れた。彼は確かに「老人」の風体だが三十三歳で、なまえはＯＳ４３・・・と、変な名前を持っていた。そして、ＯＳ４３は２３００年ごろの社会を話した。その時代は、女性だけの社会で、男性は社会から抹殺されていると言う。多分、老人は精神を患っているに違いないと思った主人公は、老人をやんわりと諭し帰そうとした。その時、かすかに電気的なショックを感じた。そして辺りが白くなって行き、ふと気づくと老人（ＯＳ４３、三十三歳？）とともに市街地に出ていた。そこで、通りすがりの女性から「法律で、男性の外歩きは禁じてある」と聞く。耳を疑うような言葉に周囲を見ると男性の…続きを読む