(1-4)滴る血の描くものとは・・・

またいつものように朝の日課をこなし飯を食べる。欠かさない習慣は今のベストなコンディションを維持するためのものだ。力強く、しなやかな俺の体はいつみても見惚れてしまう。


「・・・勝利、あんた鏡見る癖やめなさい。ニタニタ笑うのもね。」


「・・・これは、やめられないんだ。引力が強すぎる。」


母とのコントを繰り広げて、俺はダンジョンに向かう準備を始めたのだった。


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机に向かう。あとは装備を身に着けるだけでダンジョンに向かえるのだが、その前にルームまでの地図や、魔物の特徴などを纏めようと考えたのだ。


新しいA4の紙を一枚出そうと束が納められている紙の包装紙に手を掛けた。


「つっぅ、指切っちまった。なんで紙で切るとこんなに痛んだ?」


ひりひりする指。流れ出る血はなかなか止まらない。仕方なくティッシュでさっとふき取り、そのまま巻き付けて放置することにした。


そして傷ついていない左手で紙を一枚とり、机に置く。途端にじわっと広がる赤いシミ。知らず知らずのうちに机に血が一滴落ちていたようだ。しかも運の悪いことに用紙のど真ん中に位置するところ。この紙を資料として残しておくにはいささか不格好だろう。


「たく、無駄にしちまったぜ。それにしても、結構綺麗な丸だな。」


赤い染みが綺麗な円を描いていたのでつい眺めてしまった。

なんとなく赤い丸が小さく描かれたそのまわりを鉛筆で丸く囲う。なにがしたいかと言われてもただの気まぐれに過ぎない。だがしかし、この時ばかりはこの行動をとったことを褒めるべきだろう。


突如として血の染みが広がっていき、黒い線の円の内側を満たした。


「おいおい、何だこりゃ。」


そして円の中で血が回転し始め、外の黒い線から色が染みだし、赤と黒が交わっていく。俺はあまりの急な変化に思考がついていかず、ぼけーっと変化を眺めるしかなかった。


そして完全に黒と赤が混じりあったところで、一気に細い線が四方に散り、模様と文字を同時に描き出した。


徐々に描かれていく模様。紙の縁を幾何学的な判別不能の文字群が走り、紙の上部におれの名前である不知火勝利、そしてその下にLevel.2と続き、その下に複数の項目が連なる。上から順にスキル、称号、そして消しゴムで消した跡が残ったような不完全な状態の項目が1つ、それぞれに小項目が付随し、そこまで書きあがったところで変化は止まった。


「スキル?称号?そんなものいつの間に。」


それぞれの項目を順に読んでいこう。まずはスキルから、斧術、剣術:タイプ『刀』、剣術:タイプ『短剣』。なるほど?おれの使った武器がそのまんまスキルになってるわけか。どういった基準でスキルを得るんだ、ある程度の習熟?それともダンジョンでの経験値?それとも両方か?ともかく、これは要検証だな。


次に称号。これは2つだけ。順に『最速討伐』と『小鬼の討伐者』。後の詳細は記載されていないのでこれが一体何の意味があるのかわからない。こちらは検証しようにも案が思いつかん。とりあえず放置で。


最後にかき消えている項目。判別できないのでこれも検証しようが無い。


はぁ、一体全体俺にどうしろと言うのだ。このことを他の人に話そうとしても相手がいない。母さんになら言えるけど言ったところで何かが変わるわけでも無いし、どうしたものか。


「というか、原理が分からん。まぁ、この腕の文字も同じで理解ふの・・・は?」


俺の腕にはいつの間にか新しい文字が浮き上がっていた。妙に痒いなと思って紙の変化を眺めている間ずっと掻いていたんだが、まさか文字が浮き上がっているとは。レベルアップの時の痛みと比べるとあまりに小さい感覚、おそらくこういった回数を重ねる度に痛みが無くなっていく仕様なのではないだろうか。それともレベルアップで頑丈さに磨きがかかったか?そう言えばまだレベルアップの恩恵を確かめれていない。試しにちょっと腕立て伏せを・・・じゃねーよ!



危うく驚きの連続から目をそらすところだった。新しい文字を確認しなきゃな。なになに?


Level.2の下には2つの項目が浮き上がっていた。まず、SP:20[BP10]とあり、そしてその横にTP10[BP0]と続く。


TPの方はよく分からなかったが、SPは、何となく予想がついた。


「おいおい、まじかよ。これ普通に考えてスキルポイントか?」


スタミナポイントとも考えられるが、それならば俺のスタミナが20なんてことはないだろう。どれくらいの割合かにもよるが、20は流石に低すぎる気がする、俺の体力はフルマラソンだって余裕に耐えられるぞ。


ということで暫定的にスキルポイントと考えことにしよう。数値があるということは、振り分けも、可能なんだろうな。


「触ればいけるか?」


試しに腕の文字に触れる。なにも変化がなかったので押してみる。これもだめか、それなら逆に引っ張ってみて、ああだめか。


「どうすんだよ、説明書用意しとけよぉー、ん?」


腕ばかりに集中していたが、何気なく紙に視線を向けると、スキルと書かれた文字から紙の外へと一本の線が新たに浮き上がった。


不自然に一本伸びるその先に、新しい紙を試しに置いてみると、そのまま赤い線が違う紙に移り、そこに取得したいスキルを選んでくださいと文字が浮き出た。


「選んでくださいって、選択肢は?」


そう、文の下にはなにも書かれておらず、選びようがなかったのだ。どこまで不親切なら気が済むんだ。紙を持ち上げ様々な角度に傾け何か見えないかと探ってみるがやはり何も無い。


「たく、暗視とか地図作成とか、そこら辺があればありがたいのに。ランタンとか地図書くのとかまだまだめんどくさいんだよなぁ。」


そう愚痴った瞬間に、紙の上の文字から赤い線が再び伸び、新しい文章を連ね始めた。


「スキル『暗視』、『マッピング』を、取得しますか?消費SP、15、おっ止まった。」


描かれていく文字を音読していき、変化が止まったところで書かれた内容を精査する。


「まぁ、取ってみてどうなるか、だよなぁ。YES?でいいのか?」


YES or NOと聞かれた気がしたので心でYESと答えてみる。すると1枚目のスキルの欄に暗視とマッピングのスキルが追加されたではないか。


しかも2枚目の方にも、スキルの取得に成功しましたと新しい文章が書かれている。そこの報告は別にいらないんだが?まぁ、親切はありがたく受け取っておこう。もしかしたら学習して色々教えてくれるようになるかもしれんし。


「はは、ちゃんと減ってらぁ。どっちもあんまり実感ないけど。」


腕の方もきちんとSPの方が減ってる。BPがゼロになっているあたり、何か法則性がありそうだな。ともかくSPの方は使い道がわかってよかった。ていうかこんなの早々気づかんだろ、丸描いた俺グッジョブ!


とりあえずどちらもすぐに実感できるものではないだろうし、また後でだな。


さてさて、ならばTPももちろん!


試しに腕のTPを触ってみると、今度は称号欄から線が伸び、またしても紙の縁にぶち当たって止まった。


「おい、新しい紙いるのかよ。ちょっとめんどいな。」


仕方なく新しい紙を出して1枚目の横に並べる。そうすると先ほどと同じように文字が描かれ、対象となる称号を選んでくださいと綴られた。


「はいはい、どっちがいいかなぁ、とりあえず『最速討伐』で。」


心に最速討伐を浮かべると、紙には称号のセットを行いますか?消費TP1と質問。スキルの時と似た文にしっかりとYESと答える。そうするとややあって称号のセットを完了しましたと用紙に文が綴られた。


「んんん?やっぱ別になんもないな。」


スキルの時と同様、大して変化はなく、用紙の方も称号のセットに成功しましたの文字以降、変化はない。


「ふむ、とりあえずダンジョンに潜るか?あ、その前に。」


地図を取り出し、頭にあるだけの情報を書き足すことにした。スキルが発揮されるといいが。


だがしかし、鉛筆を持つ手は、なかなか進まなかった。そりゃそうだ。あるだけの情報はもうすでに抜かりなく書いている。今更何を書き足そうって言うんだ。


「ちぇっ、つまんねーの。マッピングって言えばいいのかよ!」


何気なくスキル名を叫んでみた。本当に何気なく言ってみただけだったのだが、今回は正解だったようだ。


鉛筆が震えたかと思うと芯の部分が粉末となって紙の上を滑っていく。そして今までよりも余程詳細に、壁面の凹凸なども忠実に再現し、ダンジョン以外の部分は真っ黒く塗りつぶして地図を完成させた。そこに描かれていたのはまさしく俺が歩いた道のりで体感でこれくらいだったかなと思っていた方角などがばっちりと修正されて描かれている。


「うっほ、こりゃ相当便利だな。MP酔いとかは特になしか。隠しパラメーターとかあってスキル使いすぎたら倒れるとかありそうで怖いな。戦闘以外のスキルはなるべく安全が確保されてから使うべきか。」


スキルの使い方はスキル名を、使うという意志とともに発すればいいことが解った。後はダンジョン内で使って確かめるしかないな。


とうことで、俺はようやく準備を整え、ダンジョンに向かうのだった。


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進む進む。なんの不安もなく、に武器を持って敵を屠っていく。


俺は現在、『暗視』のスキルを使っている。ランタンの明かりなどもういらないと感じるほどに、視界がクリアに映る。もちろん、太陽や電灯に照らされている時ほど明瞭な見え方ではないが、ランタンと違うのは見える距離だろう。ランタンであれば強い光が徐々に減衰していき、やがて暗闇によって見通せない距離というものがあるが、暗視は遠くまでしっかりと確認することが出来る。また障害物によって光が遮られ影が出来るなんてこともなく、全体的にクリアに見えていることで不意打ちなどの心配もなくなった。


一番嬉しいことは、通路の前方の敵がしっかりと見えることだろう。今までは暗闇からぬるっと現れるみたいで神経が磨り減る思いだったからな。


ということで、罠に警戒をしつつ、敵を探して早い歩調で進んでいき、見つけ次第、即、斬。あまりの調子よさに心が沸き立って仕方ない。今回は左の通路を調べて行き、昨日は右の通路のひとつしか探索できなかったが今回は左側のほぼすべてを探索することが出来た。ルームも何個かぶち当たったが問題なく処理。むしろ倒せば倒すほどに体のキレが増すようでつい調子にのって狩り続けてしまった。ルームはすべて行き止まりで、通路が続いているところは今まで攻略してきたところと同じような距離まで進んで引き返すようにした。


空になったルームで、地図を広げ、鉛筆を一本取り出し、マッピングのスキルを発動させる。そうして少し待つ間、ルームにふらりとやってくるゴブリンやふっとスパイダーコックローチをぶっ倒しているとようやく地図が完成した。


「なるほど、黒く塗りつぶしたのは、そういうことだったのか。」


家でマッピングをした時に、A4用紙の余白、ダンジョンの通路以外すべてを真っ黒に塗りつぶしたのだが、新たな情報は黒鉛の粉末を除去して白くすることで道を描くのか。頭いいなおい。持ってきた鉛筆は無駄になったがこれからじゃんじゃん使うだろうし、大事に持って帰ろう。


さてと、まだ夕食までの時間はあるだろうし、左側はあらかた埋め終わった。ならば右側も埋めていくしか選択肢はあるまい。


「今日中にレベルアップじゃい!」


そう意気込んで来た道を引き返し、未開の通路へと足を向けたのだった。


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「はぁはぁ、さすがに疲れたな。体の疲労は感じないけど、頭が回らないし動きも単調になりがちだ。さすがに帰るかぁ。」


右側の通路もあらかた探索し終えたので、俺は帰路に着こうと踵を返した。かなりの討伐数を稼いだはずだが結局レベルアップは訪れなかったな。だけどこれだけ戦闘を繰り返してもへばることなくこなせている。レベル2とはいえ、その恩恵はでかいってことだろうな。


そうして歩き出そうとした瞬間。遠くの方、壁沿いに蠢く小さな影が見える。

斧を構え、油断なくその物体へ近づいていき、様子を伺うことにした。初めは蜘蛛ゴキかと思ったが、近づくにつれてそれは違うとわかった。今までだったら気が付かなかっただろうが、暗視のスキルがある状態ならば見えてくるものがある。


「擬態かよ、それに好戦的な種族でもないときたか。そりゃランタンの不安定な光源だったら気づかないわけだ。」


よくよく見てみれば不自然に隆起した壁の一部。床と壁の境目にほんの少し盛り上がったそこに思い切り斧を打ちつける。


「キピィィィ!」


ごつごつした体表を突き破ると、その内側から、今まで戦ったゴブリンと蜘蛛ゴキよりもさらに柔らかい感触が斧越しに伝わってくる。


動かぬよう、力を継続的に掛けてもがくそれの動きを地面に縫い留める。

外見は正に岩肌といったところか。顔や足、しっぽをうまく内側に隠し、地面に半ば埋まるようにして潜んでいたこの魔物は、一見するとアルマジロに見えなくもなかった。


やがてアルマジロもどきはぐったりとした目をして息を吐き、ことっという音ともに、もがいていた足を折り斧の下で息を引き取った。意外と愛らしい見た目や、そのつぶらな瞳が苦し気に歪めらえているとさすがに罪悪感が湧いてくる。疲労のあまり思考停止状態だったが、襲ってこないならわざわざ倒す必要もなかったか。


とりあえず、食えそうな魔物は初めてだったので血抜きをして持ち帰ることにした。え?可哀そう?死体を放置してそこらへんのゴブリンに食い散らかされるよりましだろう。あいつらは同じゴブリンの死体でも平気で喰うからな。蜘蛛ゴキも同じような生態だったし、こいつを放置する選択肢はなかった。というか、そんなのは建前で、本当は魔物の肉っておいしいんじゃないかとずっと思っていたんだ。


俺は鮪切を鞘に納め、アルマジロもどきのしっぽを掴んで斧片手に歩き出した。

しっかりと見逃しが無いように地面近くを見ながら進んだが、なかなかアルマジロもどきはいないようだ、少しがっかり。


そう思いつつ、入り口付近まで戻ってきたところで、地面の小さな膨らみを見つける。仕留めよう。思い立ったら即行動、そろそろと念のため標的まで慎重に近づいていく。


死体となったアルマジロもどきを一旦地面に下ろし、俺は二匹目のアルマジロもどきに接近する。こいつの固さを調べる為、斧ではなく、あえて鮪切で突き刺してみようと思う。


考察に思考を傾けたのと、前回の楽に仕留めらた記憶によって、自然と気が緩んでいたようだ、しそれがいけなかった。

一、二歩進んで鯨切を抜刀しようと思い手をかけ―――


『ガチンッッ!!』


―――アルマジロもどきの背中がぱっくりと割れ、巨大な顎が俺の顔を噛み潰そうとした。俺の鼻先でがっちりと歯が噛み合った顎が止まっており、なんとか顔を逸らせなかったら俺は仏様になっているところだった。


すぐさま鮪切で顎と体を繋ぐ細い首なのか触手なのかよくわからない部位を断ち切る。明かな生身の体表は、見た目通りすんなりと俺の刃を通した。そしてその断面は驚くほどスカスカで、どさりと地に落ちた顎の中身からはどぼどぼと内臓などが溢れ出てきた。


「まじか、捨て身にもほどがあるだろ。」


こいつ、危険を察知して体の内側全部を使って顎を作り、それで相手の意表を突こうとしやがった。


確認のために死体となったアルマジロもどきの割れた背中から中を覗いてみれば、そこには多少の肉以外無く、すっからかんとした体内となっていた。


だが、そうするとなんでもう一体の方は俺になされるがまま斧の攻撃を受け入れたんだ?


疑問に思い両方の死体を見比べてみる。体表は多少の差異はあるももの特段何かが違うというわけではない。顔に当たる部分には小さい耳がついているが、俺に攻撃してきた方は耳が途中で折れ曲がっており、鼻も潰れ気味だ。もしかすると雌雄で違いが出ているのかもしれないと思い、手っ取り早く確認するため両方の死体をひっくり返した。


結果を言うと、雄が攻撃する方で、雌が攻撃しない方だった。なるほど、弱点を晒してでも敵対者を殺すってか。なんだか男らしいじゃねーか、気に入ったぜ。今度から雌だったら見逃そうか。その代わり雄は俺と勝負しろよな。


そういうことで、雌の死体を持って俺はダンジョンの外へ足を進めたのだった。

この時、後ろから音もなく忍び寄る影に気づけていればと、そう後悔する日がくると俺は想像もしていなかった。ダンジョンは予想外なことだらけで、俺はさほど自分のしていることが間違っているとは、思いもしなかったのだ。






ちなみに、アルマジロもどきはパンドラットと名付けることにした。理由はアルマジロもどきの解体を帰ってから行った際、骨格がアルマジロというよりもネズミに近かったからだ。というか調べたんだけどな。アルマジロ、骨格、とかで。名づけは重要だからな!


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勝利がダンジョンの攻略を急ぐ頃、とある自衛隊の部隊は、死に物狂いで敵と交戦していた。


「内藤!前に出すぎるな!今回の敵は今までとは!」


「内藤!下がりなさい!私が仕留めます!」


部隊の後方、細長い造りをしたルームの壁沿いから女性の声がした。彼女はM24と呼ばれる狙撃銃を地面に下ろし、スコープを覗きこみ、流れゆく戦場をその狭い視界に納めていた。本来であれば広いとはいえたかが知れているこの距離でスコープを覗けばそれこそ見える範囲は限られるだろう。しかし彼女にはそれくらい些細な事だった。


叫んだと同時、素早く動く敵の影を追って銃身を大きくずらす。そして自身の視界に想像で描き出した予測線が相手の移動先と被った瞬間、ぴたりと動きを止める。


心臓の鼓動が、一回、彼女の体を小さく振動させる。


引き金が引かれ、一つの銃弾が鉄の塊から吐き出され、瞬く間に敵の横っ腹に着弾。盛大な血しぶきを見届ける暇もなく、彼女はすぐに移動を開始する。そうしなければ、こいつとの初戦と同様、無様な敗走が待っているからだ。


「隊長、私の銃弾が効きません!」


「そんなものは見ればわかる!撤退だ!でどうにもならないなら対処法を見直すしかない!」


「了解!水川、撤退を開始します!」


「内藤、右に同じ!」


「他の隊員は煙幕で視界を潰し水川の援護を!」


敵と対峙していた隊長と内藤と呼ばれる男が全力疾走で退却、水川もすぐさま狙撃した位置から移動し、細長い空間の半分から奥には不気味に震える怪物一体が残っていた。その怪物は自らの腹に開けられた穴を凝視し動かない。水川がルームの入口、部隊の待つ後方へ到着する間際、ルームを断絶するように煙幕が張られ怪物の姿が見えなくなる。それを確認して部隊が一斉に撤退し、ルームには未だ煙を吐き出し続ける鉄の筒が転がる音だけが響くことになった。


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・ダンジョン攻略進捗状況

『不知火勝利』

 到達深度  →一階層・50%攻略

 討伐関連  →ゴブリン・蜘蛛ゴキ多数

 レベルアップ→無し ※現在Level.2

 スキル   →斧術・剣術:タイプ『刀・短剣』・暗視・マッピング

 称号    →セット『最速討伐』・控え『小鬼の討伐者』


・攻略状況一覧

不知火勝利が自衛隊に先んじてダンジョン一層を半分攻略。

自衛隊は諸事情によりとあるルームから先に進めない。

各地で自衛隊の『所有』となっていないダンジョンに続々と一般人が入り始める。


・【最速・**】保持者追加情報

 『最速討伐』→不知火勝利しらぬいしょうり

 『****』→水川英理みずかわえり

 『****』→柳日向やなぎひなた

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