如才なさ・話し上手

 如才ない、世渡り上手な人物を描写するための技法。敵味方がハッキリしないような人物を描写するのに適している。


1. ことわざ・格言・決まり文句などを多く用いる。(p233)

 異世界が舞台の場合、日本のことわざなどを使って良いか、という問題がある。あまりに場違いなワードは避けるとしても、労力を費やしてオリジナルのものを作っても読者を混乱させるだけである場合も多い。あくまでフレーバーとして用い、物語に重要な部分はわかりやすく書くべきである。


「ちょっと、お兄さん。ひょっとしてドラゴン討伐隊に加わるおつもりですかい? 侯爵様は『三度叩けば橋も落ちる』とおっしゃってますけどね、どうやら竜族との間で互いに『切っ先を交えない』っていう、いや彼らの場合は爪先ですかね、そういう密約ができてるって噂でね。どこでそんな話聞いたかって? まあ『見知らぬたき火跡』ってやつですよ。それより彼らがなぜそんなことをするか、詳しく知りたくありませんか? 我々の隠れ家に来ていただければお話しできますよ」

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