　椎間板ヘルニアを患っていた。

　二〇一一年に内視鏡手術を行い、現在は仕事も私生活にも全く支障はない。今のところ。

　――身体は壊れる。

　身体は壊れるのだと知るターニングポイントになる出来事ががあった。

　三年前に、三つ下の後輩が脳梗塞で入院したのだ。

　結論から先に言うと、後輩はこれといった後遺症もなく元気にやっている。

　でも彼が入院したという事実が、仲間内に震撼を走らせた。

　自分たちが若さという絶対的な武器を失い、健康に気をつけなければならない年になったという現実。あのときは現実というハンマーでぶん殴られたような気がしたのをよく覚えている。

　後輩は入院を機に、タバコをピタリと辞めた。定期的に服薬し、ちゃんと健康には気をつけているようだ。

　ヘルニアも再発のリスクがあると聞いている。

　腰に負担のある動きは避け、腹筋背筋を鍛えておいた方がいいらしい。特に冬場は筋肉がこわばるので、なかなか続かないものの出来るだけ身体を動かすようにはしているつもりだ。

　替えの効かない自分の身体。いたわりながらできるだけ長く使っていきたいと思っている。

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