8.Star(星)

 星モチーフのデザインはわりと好きだ。

 お気に入りのリングが三つあって、そのうちの一つがロイヤルオーダーのトリプルスターのリングだったりする。


 星に関連する話を題材を探してみて、いくつか思いつくには思いついたのだが、今回はちょっと別角度から話をしてみようと思う。


 星という漢字は筆で書いていて気持ちがいい。

 日という字が非常に収まりが良くて安定しているし、生という字がこれまた素晴らしい。生の字を行書で一筆でびゅっと書き切ると、この字は本当に生きることそのものを表しているよなあと思える。

 希望、も好きだ。

 きっと払いが多いからなのだろうが、希という字はとても煌びやかで書いていて楽しい気持ちにさせてくれる。

 望もいい。斜に構えた月を王がどっしりと背負う構図がとてもいい。最後の一画が一番長く、心ゆくまで止められるのも心地よい。


 岡本太郎の言葉に「字は絵だろ」というのがあって、これには本当にびっくりした覚えがある。あまりに日常的すぎて、気がついていなかったことをぽんと提示された驚きだった。

 

 日々、家の中にいても、街にいても、携帯をいじっているだけでも僕たちは文字に埋め尽くされて生活している。

 伝えるための道具である字に、人はやはりアートを添えたくなるものらしい。色を変え、大きさを変え、様々なフォントを使い、時には手書きで僕たちに意味を伝えてくる。

 そんな中でも筆で書く漢字って、なんかいいよなって思う。

 筆で書いて気持ちいいスペルというのは僕は今のところ見つけられていない。


 星からちょっと遠くなってしまったが、星という字を見て僕はそんなことを考えた。

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