朝食!

投稿忘れてた\(^o^)/

すみません

──────────────




 リン──じゃなくてリリアンヌを殺した後俺は試運転として生活魔法を使うと7個の名前が出てきた。


清掃クリーン

 静寂サイレンス

 時計タイム

 施錠ロック

 解錠アンロック

 気温上昇アップ

 気温低下ダウン


 ふむ……てかなんで【生活魔法】だけレベル7なんだ?

 一応鑑定してみるか……


【生活魔法】

 生活の中に必要な事が魔力を使用して楽にできる。

 使用魔力は5固定。減りもせず増えもしない。

 最大レベルは10

 8以降にするには神殿に行かなくてはならない。


 神殿ってどこだよ……


 それはいいとして多分清掃クリーンで体を拭けると思うから使ってみるか。


「クリーン」


【範囲を指定してください】


 ……めんどくせぇー


「俺にクリーン」


 すると一瞬、瞬きをした瞬間に緑色をした血が消え綺麗になった。


 これは……なんというか……すごい……


 5だったら使い放題だな。うむ。てか50でもなんでも使い放題だな。俺には……


 リリアンヌの死体がそのままになってて血臭が凄くて鼻がひん曲がりそうだ。


「この部屋にクリーン」


 瞬きをした一瞬でこの部屋は綺麗になった。

 もちろん床に付着してた血も綺麗さっぱり消えた。

 死体は消えず死体も綺麗になった。


 ……もしかしてこの部屋にクリーンってこの部屋にある物、居る者、その他諸々含めてなのか?

 だったら使い勝手がいいな。


 さて……この死体をどこに捨てるか、だ。


「じゃ、試しに……収納」


 するとパッとリリアンヌの死体が消えた。


 ……すごいな。何か目線の左上に何か箱みたいなマークあるし……多分これが収納の容量なんだろう。


 本格的にやることが消えた。どうしよう……うーむ……


 すると扉がノックもせずに空いた。


「ここか! 魔族が居たと言う所は!」


 兵装からしてこの国の騎士だ。


「お前が魔族だな?」

「違いますけど」

「嘘を言うな!」

「いや、ホントに違うんだが……」


 困り頭を掻く。すると窓の方から矢が飛んできた。


 バリンっと部屋の窓ガラスを割り俺の方へ来る。


 当然俺は当たったが1ダメージで相手が多分今苦痛でじたばたしてるだろう。


「レイリンさんが居るんだから俺が魔族じゃないってことは証明出来ると思うんだが……」

「……リクさんは……助けてくれた……方で……人族……です……」

「ん? リク……? アズマ=リクか?」


 あー、やばいかもー。これ俺バレね? 強いってバレね?


「アズマ=リク? 俺の名前はリクセスですよ。人からリクって呼ばれてるんでリクセスって名乗るよりリクって名乗った方がいいと思ってリクって名乗り始めたんですよ」


 何とか誤魔化す。


「だがな……」

「信じないのですか?」

「……」

「鑑定してもいいですよ?」


 そう言うと何かチクリとした感覚が俺を襲う。


 因みにだが偽造済みだ。スキルをかなり減らして見えなくさせて見えてるスキルのレベルは5か4だ。

 魔法も火と風以外は不適正と思われるようにした。


「ふむ……本当だな。済まなかった」

「ところでアズマ=リクって方は誰なんです?」

「それは……」

「言えないんですか? 弓矢で俺を殺そうとして教えないとかないですよね?」

「……おい、レイリンって言ったな?」

「は、はい……」

「お前は聞こえない所にいろ」

「え……何故ですか……?」

「いいから。騎士命令だ」

「うっ……分かりました……」


 返事をするとレイリンさんは1階に向かってとぼとぼと何度も振り向きながら一度途中でコケて1階への階段に行き1階へ行った。


「……ここからの話は他言無用だ。分かったな?」

「分かったよ」

「……アズマ=リクってのは勇者に召喚され巻き込まれた不運な奴だ」

「それは……何とも災難ですね……」

「そうだな。こっちとしてもリクって奴としても災難な事だ」

「何故?」

「それは言えん。これについては他言無用だ。他言無用だからな」


 大事なことなのか二回言って騎士は踵を返し帰っていった。


「なんなんだよ……とりま……顔バレはしてないっぽいな。名前だけだな」


 そこに安心して俺は空いたままの扉を閉めた。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 ──チュンチュンチュンチュン


 朝になった。昨日は晩御飯を食べずに寝てしまい腹がすいている。


 という事で1階に行く。


 1階に行くと男も女も話して食事をしている。

 かなりうるさい。


「あ、リクさん。昨日は本当にすみません……巻き込んでしまって……」

「いや、良いんだよ。それよりなんでこんなに賑わってる?」

「ここの宿は泊まってなくても食事をしていいので冒険者だけではなく子連れの家族や夫婦に恋人同士が来る食事処でもあるんです」

「へ〜。それくらい飯がうまいって事か」

「い、いえ……そんな……私なんてド素人ですよ……」


 頬を赤く染めてレイリンさんが言った。


 かわいいな。


「……ちょ、朝食何にしますか? 迷惑かけてしまったので無料で構いませんっ!」

「何があるんだ?」

「えっと……オーク肉と野菜のサンドイッチ、ホワイトシチューと堅パンのセット、タリイスの卵スープ、オーク肉の薄切りと卵スープのセット、ホワイトポーク肉の丸焼きとか……」

「ま、丸焼き!?」

「え? は、はい。ホワイトポークは小さいので丸焼きでは無いと食べた気がしないって言われて……」

「そ、そうなんだ……えっと……サンドイッチでお願い」

「は、はいっ!」


 大きな声で返事をするとレイリンは厨房に行った。


 ……さて、視線が痛いぞ。どうする。


 すると巨漢の男が俺の方へ来た。


「な、なんですか?」

「ここ座れ。俺はもう食わん」


 意外と優しかった。


「レイリンちゃんを幸せにしろよ」


 と別れ際に巨漢に言われた。


「断じてちげ──って居ねえ!」


 振り返ると既に巨漢の姿は消えていた。


 俺は巨漢が座ってた席に座りサンドイッチを待つ事にした。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 待つ事5分。レイリンさんでは無いがエプロンを付けた気前の良さそうな女性が俺の方へサンドイッチを持って来た。


「はい、おまちどう! レイリンは今は厨房でせっせと料理してるから私が来たよ」

「アルバイト?」

「違う違う! レイリンは私の娘よ!」

「……そ、そんな冗談を」

「本当だから」

「……」

「昨日はね……レイリンが迷惑かけたねぇ……」

「い、いえ、良いんですよ」

「お詫びとしてだがレイリン貰ってくれないか?」


 そうレイリンさんの母親? が大声で言った。


 すると厨房から……


「お、お母さん! な、何言ってるの!? わ、私はまだ嫁がないからね!?」


 レイリンさんが飛び出できた。


「それは残念ね……えっと……リクさん、欲しかったら言ってくださいよ?」

「えぇ。そうします」

「リクさん!?」

「まぁ冗談ですよ。俺は1人が良いですから」


 そう言うとレイリンさんがあからさまに悔しそうにした。


 まぁいいか。


「じゃあ……食べるか……」


 カプッとサンドイッチを噛む。


「これは美味い」


 肉の塩加減といい野菜の頻度といい全てがいい。

 パンも柔らかくて食べやすく少しマーガリンのような味がする。


「これなら満腹になるまでなら何個でも行ける」

「ありがとうね! レイリンが愛情込めて作ったんだよ!」

「お母さん! 余計な事言わないでって!」

「ははっ。レイリン仕事ちゃんとしな」

「分かってるって……」


 レイリンはそう返事するとまた厨房に入っていった。


 そしてレイリンの母親は食器の片付け、テーブル拭きをしてから厨房に戻った。


 俺は黙々とサンドイッチを胃に入れた。

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勇者召喚に巻き込まれた俺は神から貰ったスキルで極普通に暮らす さくら @1248870

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