第30話

「ほな、行こうか。」


関西弁まじりで話し走り始めた。

「俺、織中2年の梅田や。ほんで、」

「織中の1年です。津島です。」

「あ、俺たちも1年っすよ。徳中で俺は、枇杷島。こっちはジョーって呼んで。」

「ジョー?本名なん?」

「はい、ジョウでなんですけど、みんなのばしたがりで。」

「ええ名前やな!ほんでそっちは?」

「おれは豊中2年、小牧。合宿初参加。よろしく。」

「豊中2年。春の日ってかいてハルヒ。よろしくね。」


みんな西部地区の学校だった。


「遅れてるのは東部と中央ですね。」

「コーチいわく、事故渋滞らしいから結構遅くなる言うてたで〜」


「西部仲間でとりあえず仲良くやろうぜ。」

枇杷島が笑っていった。

こう言う時、空気を明るくする天才だ。


「お前ら知ってるぜ、春大会でいきなり1年でスタメンだったな。話題なってたぞ。」

「え、そうなの!?君たちすごいね。」

小牧とハルヒが、俺たちをさした。

「何言うてん!スタメンなら津島もやんな!」

「僕で張り合わないでくださいよ。」


これならなんか楽しくやっていけそうだ、と安心した。

なんか楽しいな。

こいつら、強いんだろうな。


「でも、負けちゃったんで。」

「何言ってんだ、ジョー!次は優勝だろ!そんでもって全国いって、世界いくんだろ!」

「え!世界!?全国行くの?」

「ハルヒビビりすぎだろ。この合宿、県選抜なんだから当たり前だろ!」

「俺大丈夫かなぁ、豆腐メンタルだよ。」


強いやつってやっぱ変わってる人が多いんだな


「10km走れるメンタルあるなら、大丈夫ですよ。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る