第9話 引越
メイさんの元へ帰ってから、再び仕事に励む毎日。メイさんもたまに家事の手伝いをしてくれている。
「かまどの所、煤とかが付いてたから綺麗にしといたから、ちょっと見て。」
仕事で不在の間にメイさんがかまど周りを掃除してくれていたらしい。
掃除が得意でも無いメイさんが突拍子も無く掃除するなんてねえ…。何かあったのかな?と思いながらかまど周りを見た。
「おお!綺麗になった。まるで、新品!!メイさん頑張りましたね。」
汚れ一つ無い綺麗な状態だった。
「なあ、川原木。話があるんだけどいいか?」
夕食のときにメイさんが話しかけてきた。
「何?メイさん。話って?」
「大したことではないんだけど、引越ししたいなー。って。川原木の仕事道具とかで手狭になってきたって言うか、いずれ結婚するわけじゃん。なら、ここより広い所に引っ越さないかって話。」
確かに、仕事道具などで部屋の半分を占領しているのは事実。
「引越しか。メイさんがどうしてもここより広いところに行きたいなら、考えてもいいかな。今すぐは難しいけど、準備が出来次第考えようと思う。」
1ヵ月後、仕事の繁忙期が去りようやく引越しの話を正式に話し合う時間が出来た。
「メイさん。物件の希望条件とかは?広いところが良いとか高低差が無い(足腰に負担が掛からない)所とかある?それによって不動産の担当の人と相談しなきゃいけないから。」
「そうね~、安くて、肉球に負担が掛からないところが良いかな。ここより広ければ良いかな。あまりに広すぎるのはちょっと。」
メイさんと慎重に話し合った結果、駅近で安い物件、まあまあ広い所、肉球に負担が掛からない優しい物件等となった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます