第8話

望帆との電話を切ったあと、少しニヤニヤする。

桐山君からの伝言、アレルギーはない。

じゃあ、何を作ってもいいわけだ。

よかった。

でも、なんで桐山くん、望帆ちゃんの連絡先知ってたんだろう?

ちょっともやもやする。


まぁ、いっか。

とりあえず、日曜日。

楽しみだな。



-日曜日。-


「璃乃ーーーっっっっ」

「はいはいおはよう。うるさい。」

「璃乃に会えたのが嬉しくてつい!!」


うちにやってくるなり叫ぶ望帆。

いつも通りっちゃいつも通り。

いつもこんなの。

元気でいいんだけど。


「はい、手洗ってー。エプロンつけてー。パウンドケーキ作るよー。」

「はーーーい‼‼‼」


材料はすでに準備ができている。

昨日買ってきた。

リンゴのパウンドケーキを作るつもり。


「できたよ!」

「じゃぁ作るよー。」


-数十分後……-


「できたーっ」

「んー、おいしそう。切り分けるから待っててね。」

「はーい!」


桐山君の分と、私達が食べる分とを分けて、桐山君にあげるほうはラッピングをする。

あとは、紅茶を入れて、望帆のところへ運ぶ。


「はい、お待たせ。」

「わーい!おいしそう!」




二人で仲良く食べたパウンドケーキはとてもおいしくできた。

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