第28話 事後処理

無事にシモダに戻り、結界維持設備の確認を終えてからサービスエリアの宿泊施設に入った。

ミスズさんは外部ゾーンにある部下が待つ宿泊施設に帰って行った。

ここの外部ゾーンには宿泊施設も完備されている。


翌日は陸上部分の結界のメンテナンスと確認のために再び結界維持設備に入った。

あとの時間は昨日の疲れをとるために休養ということになった。

夕方、朝から役所の方で仕事をしていたミスズさんが外部ゾーンにやって来た。

皆さんと共にシモダの町にあるレストランで夕食をどうかということを誘われたのでナツさんとユミさんとも相談をして行くことにした。


着いたのは魚料理を中心とする地元でも有名なレスランだった。

店の自慢料理は深海魚の煮物だったが、なかなか美味しかった。

食事も終わりお茶を楽しんでいるところでミスズさんから声がかけられた。


「タカシ様、皆様、改めまして昨日はありがとうございました」

「いいえ、これも仕事ですから。無理してまでやりませんが。それから様付けは公式ではないですからなしということでお願いします。肩が凝りますので」

「そうですね。報告ですが昨日タカシさんに失礼を働いた者の自宅や職場の部屋を調べたところ不正や横領の証拠が大量に出てきました。この内容だけですでに終身刑は確定です。さらに今調べている中で、他の職員を追い落とし死に至らせたり自分の不正が発覚しそうになって人を雇って殺したりしていたのがわかりました。まだ捜査は続きますが大変な状態です。この国には死刑がありませんので重労働終身刑になるでしょう。そのうち一件に前代官がかかわっておりまして前代官も終身刑が確定でしょう。全く大変な状況です」

「それは大変ですね」

「私も緊急で就いた臨時代官の仕事を正式な代官に明日の昼には引き継ぎ、夕方には着くように王都イズに戻ります。タカシさんはどうなされますか」

「私たちは明日の朝に出発をして監査と結界のメンテナンスを行いながら北上します。明日の午後にはイズインターチェンジのサービスエリアに着き、メンテナンス作業を行い宿泊する予定です」

「それでは明後日、王都イズの王宮に来ていただけないでしょうか。今回の件でお礼と謝罪をしたいと父の国王が申しております」

「そうですか、わかりました」

「では明後日の朝9時にイズサービスエリアの外部ゾーンでお待ちしております」

「了解いたしました」


翌日の朝9時にシモダサービスエリアを出発して1か所のサービスエリアと4か所のパーキングエリアで順調にメンテナンスや監査を行い16時にはイズサービスエリアに到着した。

パーキングエリアは全てインターチェンジに付随したものだった。

街道の方はハイウェイに比べて大回りをしている部分が多いのが地図を見て印象に残った。


イズサービスエリアのメンテナンスも順調に終了して夕食になった。

川魚と山菜の料理が名物のようでみんなでその料理を楽しんだ。

ここの宿泊施設には温泉が来ており、ゆっくりと体をほぐすことができた。

明日は王宮か。

少し面倒な感じもするが行かないという訳にはいかないよ。




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