第16話 お金持ち?魔力持ち!
「えっと…?」
石がカラフルに光って私の全属性持ちがわかった…が、魔力量はどう見るの?
「ああ、すまんな。ちょっと驚いてな。」
「あ、いえ…。なんかすみません?」
「お嬢ちゃんは悪かないぞ、わしらがちと驚きすぎただけじゃな。」
そんなにやばいのかー、全属性。
まあやばいわな…、普通ひとつだしな…。
「まあ、属性の事は置いておこうかの。魔力量を見てみるとするか。」
「はい!えっと、どうすれば?」
「そのまま手をどかせば数値が出るはずじゃ」
そう言われて器具から手をどかす。
すると石がもう一度、少しだけ光り中に数字が表示される。
「やはりか…。」
「??」
表示された数字を見ておじさんは納得した顔をしている。何でだろう?
「おおー、魔力がこの歳で150もあんのか!」
すごいの…?
「普通は3歳となると30~50くらいじゃな。
流石全属性持ちじゃ。」
「えっと、てことは私は魔法が得意ってことになるんですか?」
「得意どころじゃねぇぜ!魔法以外を使ったら勿体ねぇくらいだ!!」
そんなに魔法特化になってたのか!
私のステ振りに狂いはなかった!!!
「そうじゃのう、魔術師となると武器は杖かマジックブックじゃな。」
「マジックブックってなんですか?」
杖は分かるけどマジックブックって?
武器スキルに本なんてなかったよ?
「マジックブックは武器というよりアイテムだろ?まずは杖でいいんじゃねぇの?」
なるほど、アイテムだからスキルに無かったのか。納得。
『武器スキルじゃないとこにあるですよ?』
え、マジで言ってる?
『今度関連があるスキルを、エアちゃんセレクトに入れておくですです!』
ありがとう!暇な時に確認するね!
「そうじゃのう、でも魔力が高いからの。」
「何が違うんですか?」
「マジックブックは召喚が使えるんじゃよ。あらかじめ自分で本に魔獣を封印し、それを召喚、使役出来るんじゃ。」
何それかっこいい!チートっぽい!欲しい!
「でもあれ、魔力消費すげぇじゃん?」
「じゃがこの子は魔力量が高い。その辺は成長をまつだわな。」
今のままじゃ無理か〜。
まあ当たり前だよね。そもそも魔獣を本に封印とか今は多分無理だし。
「まあ最初は杖でいいだろ!後で変えるのも両方持つのもありだからな!」
「うむ、お嬢ちゃんもそれでええかの?」
「はい!杖でお願いします!」
じゃあ良さそうなのを見繕ってくると言い、おじさんはまた奥に入って行った。
そして測定器の時よりだいぶ早く、手に三本の杖を持って戻ってきた。
「まあこんなもんかのぅ…、」
「それぞれ性能違うんだろ?説明してくれよな!」
「うるさいわい!今からするからちと待て!」
そしておじさんの説明によるとそれぞれ、
1つ目は初心者用の全体が木製の杖。
これは使用者の得意属性関係なく使える。
そして魔法行使が少し安定するらしい。
2つ目は石のような飾りの付いた木製の杖。
これも属性は関係なく使えるらしい。
そして、魔法行使安定と魔力消費を少し抑える効果があるらしい。
そして3つ目。これは木製じゃなくて魔獣の骨、しかもドラゴンの骨から作られた杖だ。
これも属性は関係無くて、2本目が強化されたような効果が付いていて、これから先も使えるような杖らしい。少しお高いが。
「どれにするんじゃ?ワシのおすすめは3本目じゃな!」
「なんでですか?」
「効果がいいのはもちろんじゃが、杖は長く使えば使うほど、より強力な武器になるんじゃよ!」
どうやら、杖は所有者の魔力と馴染めば馴染むほど強くなるもので、馴染ませるには使いまくるのが1番早いらしい。
『強くなった杖は鈍器になるですよ〜!』
え、そういう強い?物理的な硬さなの?!
『両方ですです〜!』
「3つ目は幾らなんですか?」
「嬢ちゃんは気にするこたぁないぜ!俺が初の冒険祝いとして買ってやるからな!」
なんと、まじに奢ってくれるらしい。
まあギルマスって稼げそうだしね。お偉いさんだしね。
「まあお主が払うなら余裕じゃて。
杖は竜骨の杖で決まりじゃな!ちなみにこれの値段はの…ごにょごにょ…じゃよ」
「おおう…、結構するんだな…。」
私に聞こえないように値段をヨシュアさんに教えるおじさん。
ヨシュアさんの反応からして結構なお値段なんだろうな…。ちょっと申し訳ない。
「まあそのくらいなら許容範囲だな。」
「やはりな。お主の財産は計り知れぬからな」
…だそうだからいっか。貰えるものは全て貰っておこう。
それが相手への礼儀だ!(勝手なマイルール)
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