第4話 運営による自主企画の改善案を評価する

 自主企画についての改善案を提案する自主企画への参加作品として2018/3/21に本作を執筆いたしましたが、その後、運営から改善案が発表されました。


2018/4/3 自主企画に参加している作品でもランキングに掲載されるようにしました

https://kakuyomu.jp/info/entry/2018/04/03/120057


2018/4/5 自主企画参加時に企画内容を確認できるよう改善しました

https://kakuyomu.jp/info/entry/2018/04/05/170427


 今回の改善案を求める自主企画が立ち上げられた理由としては、自主企画の趣旨を理解していない参加作品が多いということがあります。


 それに対する運営側からの回答の第一弾が、4/5の改善案となります。まずは性善説に立って、企画参加前に内容を確認してください、ということですね。


 キック機能のような強制排除や、承認制度のような主催者側による事前選別(フィルタリングもこれの一種と考えられます)ではなく、まずは参加者の自浄作用に期待するという改善になります。


 ノイズ参加に悩んでいる企画主催者からすると手ぬるい改善に思えるかもしれませんが、これは自主企画の規約違反に対する改善案としては第一弾ということになります。まずは、これで様子を見て、規約違反が減らないようなら、さらなる改善を行うということは考えられると思います。


 あるいは、より本格的な改善には時間がかかるので、暫定的な改善策として実施されたという可能性もあります。


 というのも、4/3の改善案こそ、「自主企画」や、その前身である「ユーザー企画」が立ち上げられるきっかけとなった事象への抜本的な解決策だからです。


 そもそも、なぜ「自主企画」や、その前身の「ユーザー企画」というシステムが作られることになったかという理由については、以下の文章がすべてを物語っています。以下、4/3の運営ブログより引用。


~~引用ここから~~

これまで、カクヨムでは自主企画に参加している作品は、週間・月間・累計ランキング、コンテストランキングで作品の評価がランキングに反映されない仕様としていました。自主企画の中にはお互いの作品を読み合って評価し合うといった性格のものもあり、そのままランキングに評価を反映してしまうと、自主企画に参加していない作品に比べて過剰に有利に働いてしまうと判断したためです。

~~引用ここまで~~


 かつて、ユーザーが自主的に企画を行って、盛り上げていくということがあったのだそうです。私はその頃はカクヨムから離れていたので、その企画の存在は話で聞いているだけです。


 しかし、その企画が盛り上がったことによって、企画内の相互評価によってランキングに影響が出てしまった。企画参加者はそれを望んでいなかったのに、クラスタと同じような扱いをされてしまい、その企画は中途で頓挫することになった、という話を聞いています。


※これはあくまで伝聞ですので、正確さに欠ける面があることをご了承ください。


 それに対する救済策として、設置されたのが「ユーザー企画コンテスト」でした。


2016/12/14 ユーザー企画用コンテストを作成し、タグに使える文字数を増やしました

https://kakuyomu.jp/info/entry/2016/12/14/114523


 この中で、明確にこう述べられています。以下引用。


~~引用ここから~~

ユーザー企画用コンテストは、ユーザー発のコンテストやお題投稿など、皆様が自主的に開催される企画を行う際に、自由にお使いいただけるものです。このコンテストに参加すると、通常ランキングへは非掲載となり、コンテスト専用のランキングに掲載されます。そのため、企画の開催がランキングへ影響をおよぼすことがなくなり、参加者のみなさまは他の投稿者への影響を心配することなくイベントをお楽しみいいただけます。

~~引用ここまで~~


 そして、もうひとつ明確に述べられていることが、これは暫定措置にすぎない、ということでした。


~~引用ここから~~

ユーザー企画イベントの今後について

前回お知らせさせていただきました通り、今回の対応はあくまで暫定処置であり、今後はユーザー企画イベントを自由に開催できるような仕組みの開発を引き続き検討してまいります。


ユーザーの皆様が自主的に企画・開催いただくイベントについては、運営としても出来る限りそのサポートをさせていただきたいと考えていますので、お気づきの点はご意見・ご要望へとお寄せください。

~~引用ここまで~~


 そして、その暫定措置が恒久措置に切り替わったのが、自主企画機能の実装でした。


2017/4/11 ユーザー発のイベントを開催できる「自主企画」機能をリリースしました

https://kakuyomu.jp/info/entry/user_events


 ここで、今日の自主企画機能がはじめて登場したのです。暫定措置設置から約四か月後のことです。


 ただ、この自主企画においても、本質的問題である「ランキングへの影響の除外」は、結局のところ「ランキングからの除外」という対応で終わっていました。


 それが、今回の4/3改善で、とうとう「自主企画参加者間の評価のみの除外」を実装することによって、ランキングへの復帰を果たしたのです。


 実に、自主企画の実装から約一年たっての実装です。また、それ以前の「ユーザーが楽しむための企画によってランキングに影響が出てしまう」問題から数えれば、実に一年半以上というロングスパンでの抜本的解決となります。


 時間がかかりすぎている、という批判はあるかと思いますが、カクヨムでは他にもさまざまなシステム改良が行われています。の改善に時間がかかるのはやむを得ないかと思います。


 そう、この「自主企画」機能というのは、カクヨム初期のシステム実装の傾向から考えると、どちらかというと傍流、というよりは運営側が本来想定していなかった系統のシステムではないかと私には思えるのです。


 何しろ最初期には「応援コメント」や「近況ノート」へのコメント機能のような、相互交流のためのシステムが一切準備されていなかったのですから。むしろ、ユーザー交流を推奨していないのではないかという感じのサイト設計をしているように思えたものです。


 それにも関わらず、ユーザー側からの「自分たちの企画を立てたい」という要望に真摯に応えて、相互交流系のシステムである「自主企画」機能を実装してくれたというのは、やはり評価すべきことではないかと思えます。


 時間はかかっていますが、4/3の改善は、かなり本質的な部分での改善に踏み込んでいます。


 ですから、自主企画の今後の改善についても、より本質的な改善はさらに時間をかけて行ってもらえるのではないかと、私は期待しています。ロングスパンでの改善を期待したいと思います。


 つまり、どういうことかというと「俺たちの戦いはこれからだ!」ってことですね(笑)。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る