概要
それは最も手軽で、極めて最低な――
【五分で読めますので、どうか最後まで読んで頂ければ幸いです】
多数決。
それは民主主義の根幹であり、基礎となる制度。
同時に「それ」は、
長い人類の歴史の中で生まれた最も手軽で、簡潔で。
史上最悪とも呼べる程に浅慮で論理に欠けた──愚かながらも実に合理的な意思決定手段。
多数決。
それは民主主義の根幹であり、基礎となる制度。
同時に「それ」は、
長い人類の歴史の中で生まれた最も手軽で、簡潔で。
史上最悪とも呼べる程に浅慮で論理に欠けた──愚かながらも実に合理的な意思決定手段。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!人間らしい気持ち悪さと、非人間的な気持ち悪さ
奇妙で残酷な学級裁判を描いた作品です。クラスに存在するかもわからない、なんの証拠もない、そんな中で犯人を求めて責任を押し付け合う姿は実に人間的な悪性に満ちています。主人公はそんなクラスメイトをニヒルに客観視し、その行動を心中で批判していくわけですが……。最後に物語は多面体的な回転を遂げ、別の構図をあらわにします。
罪がバレれば糾弾される立場にありながら、他人事のように涼しい顔で観察し、他人の悪性を指摘できるその非人間性。
感情的でヒステリックな人間性と、冷静だがすっぽり罪悪感の抜け落ちた非人間性。
果たして、どちらが本当に気持ち悪いのでしょうか……? - ★★★ Excellent!!!確かにこの世は多数決で溢れている!
緊張感が終始あって、読み手を引っ張っていく感覚だった。
学校である事件が勃発するところから始まるこの物語は、学校における多数決の多さを実感させられる。そして、その事件の成り行き、結末でさえも、多数決で決まっていく。まさしくホラーだ。
疑心暗鬼に捕らわれ、荒れるクラス内。始まった犯人探し。そこで教師がとった最悪最低の行動とは?
そして、ラスト三行で、物語は思わぬ展開を見せる!
多数決で何でも決まっていくという恐怖と共に、もう一つの恐怖が貴方を襲うだろう。
5分でこれだけのメッセージ性のある作品を描く作者様は、凄いと思う。
是非、是非、ご覧下さい。