　ザザザザ――ザザザザザザ、ザザザ、ザザザザザ――ザザザザ――ザザアアアザアアア。アアアザザザアアアザザザアザアアザザザ――ザザザ――ザザザザア――ザザザザザ。

　藤菱さんからついにプロポーズされた。そのことを言われたとき、私は世界がぐるぐる回ってしまった。もっと冷静に嬉しいとか待ってたよとか、出来るなら泣いてしまうくらいやってみたかったんだけど、あんまり唐突なもんで混乱しかリアクションが取れなかった。

　ごめんなさい、藤菱さん。もっといい反応求めてたんだよね？

　ああ、自己嫌悪。私ってなんでこうなのかな。いつもそう。肝心な所でしくじる。

　でも救いはまだある！

　指輪については事業が成功したら最高のやつをプレゼントするって言われたの。

　そのお預けにがっかりは勿論あったけど、ほっとした一面もある。

　だって指輪を貰うとき、改めて最高の返事をすることが出来るんだから。

　藤菱さん、事業が成功することを祈っているよ。

　ちゅっ♪

　ザアザザザザア――ザザザザザ――ザアアアザアアザザザザザ――ザザザザザザア――ザザザザザザザア。ザザア――ザザザザザ――ザザザア――ザザザザザザザ――ザザ。

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