第三話 出会い

 はぁなんかキモティ 頭の下がとても柔らかい、しかもとてもいい香りがする

 もしや俺、死んだのかな 急に意識が無くなったような気がするし····

 うぅーんとおっきく背伸びをしてみた。

 すると目が開いた


「うぅん?·····」

「大丈夫ですか?」


 oh··· なんてこったい

 目を開けるとそこには天使がいらっしゃった

 危ねぇ色んなとこが緩んでなんか出かけた

 まぁそれはさておき、この状況は事件です

 現在進行形で膝枕されております!

 どうしよ 汗ヤベェ、コイツキモーって

 思われてないかなぁ どうしよ どうしよ!


「大丈夫ですか?ここで倒れておられたのですよ」

「だ、大丈夫っす」


 コミ力が無いからスッゲェ テンパってしまった

 自分でも情けないと思う程に···

 てかあいつは?神様ならよ俺を天国に送ったんなら一声かけろよな、たく

 でもこの子の顔どっかで見たよぉな


「ほう 目を覚ますか、なかなか図太い

 精神をもっておるのだな」


 ほう、凄い言いがかりだな まぁちょっと面

 貸せや


「なんだその 俺は結局あの子を救えたのか?

 それだけが気がかりなんだよ」

「フゥム 精神は大丈夫だがどうやら頭を

 やってしまったらしいな」


 おいおいそれは喧嘩売ってるんだよな?

 売ってるんだよな

 うん 買った!その喧嘩

 さぁかかって来いやぁぁああぁぁ


「目の前におるよ 君が助けた子はその子だ」

「あ、あのどの御方とお話をなさっているのです?」

「えっ?どのってそこのおっさんっす」


 慣れん マジで慣れん てか

 あいつが見えんのか?


「ぉぃ」


 とひと睨みをプレゼント


「なんだ?声に出さんとも、我を見ながら

 強く思えば通じる」


 先言えよ、結構重要でしょうが


(こうか?これで通じるのか?)

「うむ 通じている」

(なんで、あの娘には見えないだ?やっぱこの世界の住人だからなのか?)

「いや、見せておらんだけだ」

(出て来い すぐに出て来い)

「ハァ 分かったよ 見せればいいんだな」


 おう 話が通じるようになったな

 お!見えてき·····って

 エェーーーーー

 鬼イケメンですやん、俺が知ってる人じゃ無い 別物だホントに別物だ

 例えるなら、出○哲○→菅○将○

 これだけ変わった。


「ひゃぁ どなたです?」

「私はリフルと申します。この近くの辺····」

(本当こと全部言え、全部だぞ!)

「!! 失礼 我の名はゼウス 人は皆

 潔白のゼウスと呼び 敬われておる」

「あのセーレイス教の主神のゼウス様ですか?」


 アホか!そんなこと急に言っても信じるわけ

 無かろうが

 この野郎ォー 覚えとけよぉ

 睨みをプレゼンッツ


「わ、わたくしはドルナーグ王帝国第1王女 コンセルジオ・D・リーナといいますわ。ゼウス様以後お見知り置きを」

「そんな固くならんでよい、普通に接してくれて構わん」

「はい 承知致しました。ではお言葉に甘え

 させていただきます」


 あの俺を忘れてませんかぁ?

 こっこですよー♪こっここっこぉ〜

 しかもゼウスのこと信じてるし····


「突然ではあるが、今までの経緯を聞いてもらってもよいか?」

「はい 大丈夫ですよ」


 そしてゼウスはなん遜色も無く 事実だけを

 そのまま伝えた

 ちょっとぐらい盛ってくれたって、いいじゃないか


「もしかして、私を救ってくださったのって

 この方、マサキ様?」

「うむ 先程いった通りのな」

「そうなのですか!この節は瀕死だった私を救って頂いて本当に感謝しております

 私、いえドルナーグ王帝国で、できる

 事でしたらどんな事でも致します」


 あら 大袈裟になって来ちゃた、どうしよ

 どんな事って何を頼めばいいんだろか?

 それにしても、かわいい

 そうだ!


「僕と、お茶でもしませんか?」

「へっぇ?それだけでよろしいいんですか?」

「はい!全然、もうそれだけで幸せなんで」

「うふふっ 面白い御方ですね」

「あと、僕の時もそんなに畏まらなくてもいいですよ?」

「いえ、これが慣れてますから これでも大丈夫ですか?」

「全ッぜん 大丈夫です!」


 もうサイコー なんかもう幸せ過ぎるぅぅぅぅ

 そうだここから出たいな。こんな所にいつまでも女の子を置いていくわけにいかん!


(おい、出口はどっちなんだ?)

(うむ 分からん)

(そうか)


 っておぉい、ウソでしょ?腐っても神なんじゃねぇの?ほんと使えねぇなぁ


「しかし君、いつまでその状態でいるのだ

 姫君が辛かろ」


 えっ?·····チラ 膝枕nowでした。


「あぁぁ すみませんでした!!」


 渾身の土下座、完璧に決まった


「うふふ 大丈夫ですよ?もうお体の方は大丈夫なんですか?」

「はい、お陰さまで楽になりました」

 それと膝枕!ゴチになりました!!

「それは、よかったです」


 なんて優しい子なんだろう

 しかもかわいいし、てか歳はいくつなんだろか?


「あの 年っていくつなんですか?」

「おいおい君 女性にその質問はいかがなものかと思うがな」

「いえいえ、大丈夫ですよ?年ですか?

 もう16になりました」


 同い年か、でも結構無理して言ってるみたいだったな。反省反省


(おい、若そうだから年齢聞いたのになんで失礼になるだ?結構辛そうにいってたし)

(君そんな事もしらんのか?転生した時にこちらの情報は全て頭にいれておいた筈だが?

 まぁいい、ここの世界は成人が15、しかも成人になる前から貴族以上の地位を持つ者は

 婚約者がきまっており、成人は結婚する事で認められる、そういう事になっておる。

 婚約者がいる相手は首からペンダントが)

(分かった、もういい)


 リーナがこっちを見てきょとんとしてる

 放置してしまってた。でも、これがまた最高ぉにかわいいなぁ

 おっと


「取り敢えず、ここから出ませんか?薄暗くて女の子が居て良いような場所じゃないですし」

「うむ、それもそうだな。では出口を探すか」

「はい!でも

 出口を探すより魔法で出た方が良いと思うのですが、歩いてでますか?」


 えっ?そんな魔法あるの?じゃあ使おう!

 探してる途中に化け物が出たら洒落になんないし


「そうですね、使いましょうか」

「分かりました

 地の精霊よ 風の精霊よ 光ある所に導き出し給え 洞穴脱出アーウィング・エスケープ


 体が風にふわぁっと包まれて、地面に穴が空いた


「では行きましょう!」


 だいたい、この後の展開は予想が、って確定でしょう

 穴に突っ込んだ


「ですよねえええええぇぇぇぇぇ」


 情けない声を振り撒きながら外に出るのであった

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