21.世論(よろん)

世論「我が真名は……世論せろん!」



【解説】

 「世論よろん」という言葉は、本来は「輿論」という字を当てられていました。

 『人々の議論または議論に基づいた意見』という意味の言葉です。


 ところが、戦後「当用漢字」が制定されて以降、ほぼ同義であった「世論せろん」という言葉にまとめられることとなりました。

 「世論せろん」は『世間一般の感情から出た意見』という意味であり、本来は「輿論」とは区別されていましたが、段々と同一視されるようになっていったそうです。


 しかし、とある統計によれば「世論」を「よろん」と読む人の方が圧倒的に多数派であり、「せろん」と読む方は少数派なのだとか。

 「せろん」の方が元々の読み方だったにもかかわらず、です。


 「世論せろん」君としては、己の存在理由レゾンデートルが問われている状況……なのかもしれません。

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