第7話「秋山澪の密かな愉しみ」7

◯亀山の道の駅。

律「ここで朝ごはんにしようか。でもゆっくりはできないよ。ここから名古屋方面がラッシュなので、早めに出よう」

唯「お腹空いた。でもあんな暗いうちに出たのに、バイク乗ってるとなぜか眠くないんだよ。鈴鹿峠楽しかった!律ちゃん、あとどれぐらい?」

律「距離はもう半分以上来たけど、ラッシュがな。それにしても、ムギがこんなに攻めるとは…。ベスパも結構寝かすのな」

紬「えへへ、フィンランドでミニバイクのレースとか、子どもの頃出てたのよ」

唯「私の中で、ムギお嬢様像が崩れていくよ!」

律「ああもう52ccじゃやっぱりしんどいな。禁断のボアアップキットで125ccにしよかな?」

唯「いっそ400ccエンジン積めば?」

律「youtubeで、そういうカブみたけど、真っ直ぐしか走れないみたいだよ」


紬「やっぱり…うさぎ島」

唯「調べたけど、今はもうないみたい」

紬「残念。両親と蒲郡プリンスに泊まって、うさぎ島行った。これが覚えてる一番古い記憶なの」

律「広島の方にもうさぎ島はあるんだ。こんどのツーリングは、瀬戸内からしまなみ海道渡ろうぜ。今回の目玉は蒲郡の竹島水族館。小さいけど、タカアシガニとかいるし、解説がめちゃ面白いらしい」

唯「タカアシガニ!おいしいかなあ?」

律「それは判らないけど、ムギのお父さんに紹介してもらった温泉旅館だから、夕食は期待できるぜ!」


◯23号線で、やっぱり渋滞に捕まってる。コンビニで休憩。

律「やっぱり幹線道路の渋滞はきついなあ」

唯「ねえねえ、長島温泉だって!なんか凄いジェットコースターもあるよ!寄ってかない?」

紬「時間通りに着かないと、澪ちゃんが心配するよ」

律「じゃあ帰りに寄るか?」

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