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 会社での僕の席は、凰来山工おうらいさんこうじょうないにある生産企画課の執務室にある。

 執務室は白を基調にしており、事務机は五十ほどあった。

 出社時に机のうえに置かれていた、次年度用の会社案内を一読すると、僕はクリップで表紙に留められていた用紙に自分の判子を押し、隣の机のうえに投げた。

 始業は八時からなので、部下をはじめ、課員の三分の二はまだ来ていない。

 僕は、セキュリティー・チェックを受ける列に並びたくなかったので、人より早く来て、執務室でコーヒーを飲んだり、雑務を片付けたりして、始業時間を迎えることのを日課としていた。

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