第6話 ショーツをはいた猫

「なんで日本語?」

 ベッドから姿を現したのは、オカルティックな姉が放り投げた黒猫(オカルティックな)。

 2足歩行で、薄いグリーンのショーツをはいている。

「妖怪、猫パンティ?」

「違うわサトシ、召喚獣ショーツキャットよ」


「なんなのよー、パンティだのショーツだの、久しぶりの日本語にしてはちょっといかがなものかと思うわよ」

「喋ってるー、猫パンティは喋れるー」

「違うわサトシ、召喚獣ショーツキャットよ」


「そのくだりは、もういいわ…ここどこ?見る限りでは庶民の知能指数が低めの子供部屋な感じ?」

「そのとおりよ、ショーツキャット」

「部屋でバカを見抜くなよ!!」

「なんでアタシ、IQ低目な部屋にいるのかしら?」

「こっちが聞きたいんだよ!! なんで俺の部屋で姉貴のぬいぐるみが喋ってんだよ」

「しかも、そのぬいぐるみに軽くディスられてるという、我が弟…ウケる」

「ぬいぐるみ…アタシのこと…ギャッ?」

 もふもふした手…黒い身体…薄いグリーンのショーツ以外は自分じゃない。

「なにコレ…」

「それは私の使い魔、コバヤシマル…まさか女だったとは…知らなかった」

「オスだったのか…知らなかった」

「アタシはメスよ!! いや女よ…まだ」

「まだ?」×2

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