かぜなきうたふ

風が鳴く

 風が泣く

  風が哭く


 甲高き声で

雫なくとも

  声の限り


風は啼く

 風は哭く


翼を翻し

 己を斬りつけながら


風哭いて

 風泣いて

  風和いで


君の傷が癒えたなら

 僕が君を迎えに行こう


君の翼が

誰も傷つけることのない


 心静かな空の彼方へ


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

創作詩集「籠ノ鳥」 朱鳥 蒼樹 @Soju_Akamitori

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説