第6話 転機

「俺は今、2つの可能性を考えてる」


「どんな可能性ですか?」


俺は殿にいてみた


「1つはお前が本当に未来から来た可能性だ。簡単に信じれんが」


「もう1つは何ですか?」


「もう1つは、お前が神仏や悪鬼によって異能を与えられた可能性だ。我ら真田家とその勇士は、かの魔王と戦うために力を与えられた」


「はあ」


意味がよく分からない


与えられた異能って何だ?


「信じていないようだな。筧、この者にお前の能力を見せてやれ」


「はい」


返事をした筧は、紙のようなものを取り出した


「ふん」


気合とともに、手の中の紙が銃に変化する


「見ての通り、筧に与えられた能力は、物を銃に変える力だ。火薬や銃弾だって作れるぞ」


「モルフェウス能力?」


俺は思わずつぶやいた


「何だそれは?」


「いや、何でもないですよ」


俺は誤魔化すが、間違いない


この武将たちはオーヴァードだ


モルフェウスってのは、物体の形を変える能力


恐らく、自分達の能力を詳しく理解しないで使ってるな


「お殿さまの能力はどんなものですか?」


「俺の能力は部屋の中では使いにくいのだ。見せるとしたら、また今度だな」


「そんなに凄い力なのですね」


きっと、強い破壊の力なんだろう


「小僧。まだ名を聞いていなかったな。名乗れ」


「はい、俺の名前は瀬田一樹です」


「織田だと? 貴様、やはりうつけの」


「違います、瀬田です」


筧はまだ俺を疑ってるみたいだな


「では、瀬田とやら。お前が織田やほかの大名と関係ないなら、俺に仕える気はないか?」


「え?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る