第二日目 断片から書く

(詩や歌詞からとりだした単語からテーマをふくらませたり、そのままつかったりする)

2017年7月8日「寝転ぶ夢の脳内サーフィン」

 今日の午後は休講だ。

 夕べレポートで徹夜したので、課題クリアのご褒美だと思おう。大抵の真面目くんはこうしてマゾヒスティックになっていく。


 キャンパス内の食堂周りは、芝生の上に大量のタバコの吸い殻が落ちている。ところが水曜の朝だけはゴミ一つ落ちてない。清掃員が誰かは知らないが、心意気は買っている。遠慮なく寝そべることができる。ありがとうございます。


 オレは考えるともなくぼーっとして過ごしていたのだが、残念なことに午後には再びそこいらあたりは吸い殻の天国になっていた。


 いくら嫌煙を訴えようと、人によってはうるさがられたり、逆に愛煙家への差別だと思われる。それ以上に習慣を変えようとする人があまりにも少ない。


 どうしてだろうか? オレだって差別意識を持つくらいなら、いっぺんくらい吸ってみてもいいかなんて思ってるのだが、愛煙家の友人はこぞって止める。タバコは麻薬だからと。


 しかし時代は変わったようだ。喫煙コーナーなど隔離部屋が設けられ、嫌煙家は加害者と並ぶ名称になった。


 それも窮屈に感じて、ニコチンがきつくないのを店員さんに聞いて吸ってみたら……。


 なんたる苦さ! 苦しさ! 

 オレは煙にむせて、咳き込み、吐きそうになりながらその場にうずくまって倒れた。


 タバコの害悪の前には身長百八十センチもかたなしで。


 オレは未来的発想にタバコはいらないと心の中で断定した。



               END

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