生と死、科学と道徳 「境界線」を見出す物語

Absolute02まで読んだところで、迷わずレビューの筆をとります。

臓器提供のためにつくられた生命体「ヒュム」と、彼らが死ぬその日まで恵まれた生活をおくってもらうための楽園。ヒロインはその楽園の中でヒュムを育てる者として生き、ヒュムや同僚と触れ合いながら葛藤を重ねていく……。

皆さんが絶賛している通り、漢字に素敵に当てられたルビはセンスの塊。小気味良いリズムの文章と相まって、文を読む面白さを増幅させます。

そして、感情を持つヒュムと対話しながら、「生と死の境界線」「科学と道徳の境界線」に迷い、苦悩し、内罰的になるヒロインには思わず共感してしまうでしょう。

次の話を読むのが辛い、でも心を痛めながらページを捲る。そんな体験を、皆さまもぜひ。

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