第5話

 こんなことを書いたら身も蓋もないんですけど、


 あの作家さん、面白かったし、賞も取ったけど、次作でないね。


 ってあるんじゃないですか?


 水物業界って、売れなかったら新鮮でも同じ出版社では使わないようです。


 要するにどんなに企画を書いて出しても、その出版社では無理なんですよ。


 売れないから。


 売れないから、賞を取ったペンネームも使えません。


 読者さんは賞を取ったペンネームを覚えています。


 だから、なおさら書かせてもらえないんですよ。


 それでもやっぱりプロとしてやっていきたいと思うので、わたしは没を喰らった作品だけかかえて、いろいろな出版社を練り歩くのではなく、


 その出版社の色に合った作品を書いた上で、読んでいただけるか、


 尋ねていきました。


 たいてい、受付してないから門前払い(対応なし) OR 前作の実積によって門前払い(対応あり)でしたけど。


 で、知恵を付けて、


 前作のペンネームもなにも出さず本名のみ


 で、まず読んで貰うように頑張りました。


 もちろん、


 竹書房で本を出したものです!


 と付け加えましたけど。


 持ち込みは、基本NGです。


 きちんとした出版社から商業企画で出版したことがあった


 ので、「じゃあ、いつになるかわからないけど」という、まったく確約ではない口約束をもらえました。



 追記:


 で、結局、「屍鬼祓師」は売れなかったんですよね。だけど、懸念していたペンネームの件はむしろ普通に知られていたおかげで、続行となりました。

「屍鬼祓師」出してくださった出版社様とご縁がまたできるかはわからないですが……。


 追記2:

 

 持ち込みですが、本1冊持っていましたら、まず出版社に電話して、「どこそこから本を出している某ですが、企画を見ていただけますか?」と言います。

 見ましょうということになったら、

1.本

2.名刺

3.手紙

4.企画書2〜3本(それぞれコンセプトの違うもの)

 以上を書留(それ相当のもの)か宅配便で送りましょう。

 絶対に採用されるわけではないですし、全部ボツになるかもしれないですが、また見ていただけますか?ということだけは聞いてみても損はしません。

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