あいにくと、しつこい性質でして

 しん、と静まった土の上に、さあさあと雨が降り注いでいる。

 土砂と瓦礫からなる巨大な蟻地獄は、さっきまでそこにあった全てを引きずりこんでしまった。わたしは足元に開いたその大穴を、呆然と見つめる。局長……ボリス……嘘、だよね。あんな大きな駆動外骨格エクソスケルトンも、車も、みんな埋まっちゃった……。

 わたしは滑りやすい瓦礫を伝って、おそるおそる穴の底に下りてみた。足の裏に感じるのは、水気の多い重い土の感触。視界の隅に映った、根っこを上にして横倒しに泥にまみれてるあれは、たぶん庭木だったものだと思う。かろうじて形を残してる屋根とか、半分以上土砂に埋まってひしゃげてる、たぶん車から投げ出された無線機とか、広がるのは黄赤色の悪夢じみた光景だ。

 局長、ボリス。わたしは呼びかけ、耳を澄ます。生きてるよね? 大丈夫よね? あなたたちがこれくらいで死ぬわけがないわ。泣く子も黙る魔道監察局局長とその補佐官は、不死身だ、って皆噂してるんだから。

 わたしは瓦礫の隙間を覗いて回りながら、声をかけ、耳を澄ます。局長、ボリス、生きてるんでしょ、返事してよ。

「……これはまいりましたね」

 ひしゃげた無線機にほど近い土の山から、憶えのある声がした。

 ボリスだ! わたしは嬉しくなって、その土の山に駆け寄る。

「みごとに制御が利かない」

 重なった土砂と瓦礫の間の細い隙間から、ぼやく声が聞こえる。わたしの頭ですら入らない細く小さな隙間の奥に、ボリスは埋まっているようだ。

 ボリス、大丈夫? わたしは隙間の奥に向けて呼びかける。

 すぐに答えがあった。

「おや、猫の鳴き声が。リューナ嬢、貴女も埋まりましたか」

 ちがうわ、わたしは外だもの。ボリス、平気? ひしゃげちゃったりしてない?

 ふむ、と、頷く声。

「声の感触からすると、違いますか。うまく逃げましたね。……ときに、局長」

 ボリスが別の方に呼びかけた。

「生きてます?」

 どうやら、局長も一緒に埋まってるみたい。きっと、とっさにボリスが駆動外骨格エクソスケルトンでかばったんだわ。

「生きている」と、答える声。良かった、こっちも無事だ。

「……埋まったか」

「完全に、埋まりましたね。身動きが取れません」

駆動外骨格エクソスケルトンでもか」

駆動外骨格エクソスケルトンが、ですよ。制御系のどこかがいかれたようでして。カメラ・アイとスピーカーは辛うじて生きてますが、他はうんともすんとも言いませんね。貴女はどうです?」

「私も動けん」

 苦虫を噛み潰したみたいに、局長が言った。

「何かに脚を挟まれているようだ」

「ああ。駆動外骨格エクソスケルトンの腕の下敷きになってます」

 悪びれもせずに、ボリス。

「貴様のせいではないか」

 局長が呆れた声を上げる。

「すみませんね。しかし、愛ゆえの事故でして」

「馬鹿もの。寝言は寝て言え」

 いっきに緊張が緩む。なにこの緊迫感の無さ……。わたしは呆れ過ぎて、少しばかり腹が立った。なによ、もう。心配して損しちゃったわ。バカップル、ずっとそうやって漫才してなさい。わたしは二人の頬に前足をお見舞いする代わりに、土の山を、えいっ、と叩く。

 けれど、そうしてやつ当たった次の瞬間、わたしは背中に冷や水を浴びせられることになった。

「どの程度持ちそうだ?」

「酸素ですか」

「ああ」

「せいぜい長くて二時間。早ければ一時間ほど」

 一瞬の沈黙。

「無線も使えないのか」

「全く」

「なかなかに絶望的だな」

 局長がため息をつく。

「でかぶつ二人で居座るには、狭すぎる隙間だ」

「ですね」

 ボリスが続ける。

「これがデートのプレイにしても、情緒が無さ過ぎます。いずれにせよ、息が出来なくなるまでに救助が来なければ、二人仲良くあの世行きですが」

 平然と口にされた内容は、とてつもなく怖い。わたしは思わず身震いする。身動きできない隙間で、真綿でじわじわ締められていくみたいに息ができなくなっていくなんて、なんて拷問なんだろう。

 以前一度、監査局へ見学にきた男の子たちに、冗談で首を絞められてすぐに放されたことがあったけど、あれだって凄く苦しかった。きっとこの二人の死に方は、その何倍も、何十倍も苦しい。そんな死に方、嫌だ。このまま二人が死んじゃうなんて、絶対に、嫌。

 だけど、どうすればいい?

 わたしは周囲を見回す。

 助けを呼ばなくちゃ。

 ……でも、誰に?

 あたりには、人っ子一人見当たらない。

 わたしは試しに叫んでみた。ねえ、誰か、いたら助けて。ここに人が埋まってるのよ。

「ん、リューナ嬢が叫んでおるな」

 わたしの声を耳にしたらしい、局長が言った。

「猫も遠吠えをするとは」

 違うわよ、馬鹿。わたしは泣きたくなる。

 聞こえるのは雨の音。鼻につく、重く湿った土の臭い。助けになりそうな人の気配なんて、どこにもない。

 突然、奇妙な音がして、わたしは飛び上がった。壊れかけのブザーみたいな、変な音。いったいどこから?

 わたしは落ち着き無くあたりを見回す。

 ひしゃげた無線機が、土砂の中でブツブツ唸っていた。途切れ途切れの音は、ひどく音質が悪くてほとんど聞き取れないけれど、どうやら誰かが呼びかけているみたい。もしかして、さっきの人たちかも。

 こんにちは、ねえ、わたしの声って聞こえる? わたしは恐る恐る近づいて、無線機に呼びかけてみる。

 ううう、耳障りな音。

 わたしは、黒板を引っ掻く音を聞いた時のような不快感を堪えて、返事がないか耳をそばだてる。

 返事は無い。ボタンを押すか何か、してみなければいけないのかも。

 どこを押せばいいのかしら。わたしは適当にボタンをつついてみる。ねえ、聞こえる? 返事してよ。

 と、砂嵐みたいな音をたてて、唸っていた無線機が沈黙した。わたしは慌てて鼻でつついてみたり、前足で叩いてみたりしたけれど、無線機が再び何かの音を吐き出す気配はなかった。どうしよう、壊しちゃったかも……わたしの馬鹿。

 わたしはうなだれて、二人が埋まる土の山へ戻る。

 局長、ボリス、ごめんなさい。わたしの前足じゃ、助けにならないみたい。

 土の表をカリカリと引っ掻くわたしの耳に、隙間から、ぶつぶつと会話する声が聞こえてきた。精神的な苦痛を紛らわすためなのかな、埋まっている二人はずっと喋っていたみたいだ。

「貴様はここを出たら何がしたい?」

 局長の質問に、「そうですねえ」とボリスがもったいぶるように言った。きっと、いつもの癖で、顎に手をやって思案顔を作っているんだろうなと、わたしは想像する。

「まずは煙草を一服。それから、貴女が身動きを取れないうちに、ひん剥いてこの間仕入れた小道具でも試してみましょうか」

「なんだと!」と、これは局長。たぶん目を剥いてる。小道具ってなんだろう?

「貴様、いつの間にそんなものを」

「ええ、ですからこの間ですよ」と、ボリス。

「実は、乗るのにも乗られるのにもなかなか楽しそうな代物を見つけまして」

 なんとなく、わたしも想像がついた。耳の先が熱くなる。やあね、下品だわ。こっちが恥ずかしくなっちゃう。

「おや、顔が赤いですが、どうしました?」

 どうやら、局長も赤くなっているらしい。そうよね、ボリスのおかげで大分やわらかくなったとはいえ、もともと固物だもの。

「ボリスッ!」

 あらら、局長の頭も茹で上ったみたいね。いつものことだけど、単純よね。

「貴様何をッ」

「怒鳴らないでくださいよ、酸素が減ります」

 ボリスが軽くいなした。誰のせいなんだか、ってところだけど、これはわかっててやってる。絶対だ。

「……貴様、何を考えている」

 局長が、ぐっと抑えて言った。

「貴女のあの時の顔です」

 しれっと、ボリス。

「なっ、そ……っ」

 局長が絶句する。そろそろ口ではかなわないって、学習するべきじゃない?

 口だけじゃなくて、恥知らずとか、そういう意味でも勝てない気がするけど。

「なかなか色っぽいんですよ、これが。今度写真にでも撮って見せましょうか」

 自分じゃ見られないでしょう、と付け加えたボリスは、きっとにやにや笑っている。こういう時、心底楽しそうな顔をするんだ、あの男は。ほんと、悪魔よね。

「このッ、悪趣味め」

「お互い様ですよ、寝台上であれこれしてる事実の前じゃね。本気で嫌なら、私をふっ飛ばして逃げるくらい、貴女には簡単な事じゃないですか」

 局長はむっつりと黙りこんだ。あー……うん、図星なわけ……。

 ボリスもからかうのに飽きたのか、会話が途切れる。犬も食わない痴話喧嘩を聞かされ続けるのも大概だけど、この状況下で沈黙はとても怖い。

 ねえ、生きてる? 二人とも、黙りこまないで返事してよ。不安になったわたしは、しきりと土を引っ掻き、声を上げた。

 まさか、いきなり死んじゃってたりしないよね? 少しおしゃべりに飽きただけよね? 雨の音に紛れて、わたしの上げる声がむなしく響く。

 誰か気づいて、お願い。助けて、誰か。ここに二人が埋まってるの、生きてるのよ。

 雨音に混じって、蟻地獄のどこかでまた何かが崩れる音。もう一度地崩れを起こしたら、完全にアウトだ。わたしの中で不安がつのっていく。

 落ち着かないわたしの耳に、雨音をぬって、近付いてくる車のエンジン音が聞こえた。

 もしかして、救助の人かしら!

 わたしは崩れやすい瓦礫を可能な限り急いで伝って、大穴の底から飛び出す。

 早く早く、ここまで来てよ。わたしはその到着を待ちわびて、精一杯耳をそばだて、目をこらした。

 間もなく、こちらへ向かってくる大型ジープが、視界に入ってきた。

 良かった、これで局長もボリスも助かるわ。わたしは安堵のあまり、その場に尻もちをつく。ああ、ほんとに一時はどうなることかと思った。待ってたのよ、とわたしはジープへ声をかける。

 ジープはどんどん近付いてきて、くるくる動くワイパーや、中の人影がおぼろに見えるくらいになって、それから、それから、大穴の縁まであと十メートルという辺りで急に止まった。

 どうしたんだろう? 不思議に思ってわたしは、ぴくぴく髭を動かした。

 車の中で、もそもそ人影が動いてるのが見える。なんだ、降りる準備をしているのね。

 安心したわたしが見守っていると、ジープは再び動き出し、そして、そのままUターンしてしまった。

 わたしは、目をまるくして思わず固まる。待ってよ、どうして引き返しちゃうの?

 頭の中が真っ白になったわたしの前で、ジープはぐんぐん遠ざかっていく。

 わたしはすぐに我に返って追いかけたけど、その時にはもう随分とジープに引き離されていて、わたしの足ではとうてい追いつけなかった。

 助けてくれると思ったのに、一瞬だけ希望をもたせて行っちゃうなんて、酷い……。

 わたしはしょんぼりと穴の底に引き返す。途中、何度か滑り落ちたわたしの姿は、二人のもとに戻る頃にはあちこち泥に塗れていた。

 局長、ボリス、ごめんなさい。わたし、何もできないけど、ずっとここに居るから。せめてあなたたちの骨だけでも拾えればいいんだけど……。

 泥だらけで意気消沈するわたしをよそに、局長とボリスは相変わらず緊迫感のない会話を繰り広げていた。どうも、出会ったばかりの頃のことを話していたらしい。わたしは、カフェの店主だったとかいうボリスと局長の会話に耳を傾ける。

「ときに、局長」と、ボリスが言った。

「一度はっきり聞いてみたいと思っていたのですが」

「ん?」

「貴女、ホントに何だってコーヒー屋の店主なんかをスカウトしようと思ったんです?」

「知らん」と、言った局長は、更に「忘れた」と付け加える。

「そう切り捨てますか、貴女。冥途の土産に話しておこうとかいう気は起きないんですか」

 そう言いながらも、ボリスの声はどこか楽しそうだ。

「馬鹿もの。そもそも貴様、死ぬ気など毛頭無いだろうに、何を言う」

「ええ、まあ。私の目指す最後は、ご町内の皆さんに、やっと死んでくれたと花火を上げて喜ばれるような、嫌な爺になって死ぬことですが」

「貴様らしい」

 局長の声は、呆れ気味だけど、ごく僅かに感歎を含んでいた。そこまで徹底できれば、ご立派だと、わたしも思う。

「で、話を戻しますが」

「まだ言うか」

「あいにくと、しつこい性質でして」

「ふん」と局長は鼻を鳴らす。きっと今、わざと不機嫌な顔でそっぽ向いただろうと、わたしは想像した。

「何だってコーヒー屋の店主なんかを、スカウトしようと思ったんです?」

 ボリスが宣言通り、しつこく畳みかける。

 暫しためらう気配の後に、局長が答えた。

「私の勘だ」

「は」

 ボリスは、意外にも、気の抜けた返事。

 あれ?

「こいつだ、と思ったからだ」

「はあ」

 更に、ボリスの気の抜けた返事。

 何か変な感じ。ここですぐ局長にツッコミを入れて遊ばないなんて、わたしはボリスらしくないと思うのだけど。

 ボリスの異変に気付いているのかいないのか、局長は続ける。

「強盗を追跡した折の貴様を見て、こいつなら多少の無理にもついてこられると。……コーヒーが飲みたいだけなら、他にも代わりはいる」

「はは……相変わらず、どんな、プロポーズ、ですか」

 ボリスが笑う。でも、なんだか息苦しそう。

「ボリス?」

 ようやく局長が、異変に気付いた。

「冥途の、土産、です……」

 ボリスは平静を装おうとしたみたいだけど、失敗していた。死にかけてるような、苦しそうで、途切れがちな声。

「すみませんね、少し、息、苦しい……もので……」

「馬鹿もの、一人先に死ぬな。たかが酸素不足ではないか、根性で乗り越えろ」

 局長の励ましは、励ましになっていない。

「いや、全く……、貴女、……いつも無茶、言います……ね……」

 局長は沈黙した。流石に喋らせ続けるのはまずいと判断したらしい。苦しそうなボリスの呼吸音だけが、聞こえてくる。

 まぬけなことに、わたしはその時になって、ようやく恐ろしい可能性に思い至った。駆動外骨格エクソスケルトンの操縦席って、局長のいる隙間よりさらに狭いんじゃないの?

 空調も生きてない密閉されたそんな空間、きっとすごく熱くなって体力を消耗してるはず。その上、そんなサウナみたいな空間でおしゃべりを続けてたら、酸素の消費はさらに激しいわけで。暑さで消耗した身体じゃ、きっととうてい耐えられなくて。だから、えっと、つまり、つまり、ボリスはわたしが思ってたよりも、相当にまずいことになってるってこと。

 まずいまずいまずい、どうしよう、死にかけてるようなじゃなくて、ホントに死にかけてるんじゃない。

 わたしはパニックを起こしてその場でぐるぐる走り回る。

 どうしよう、どうしよう、わたしがぐるぐる走り回ったからって、解決するものでもないけど、でも、じっとしてもいられない。

 とにかく助け! 助けを呼ばないと!

 わたしは穴の外に向かって、猛然と走り出す。

 雨と泥が足元から撥ね散って、わたしはますます泥だらけになっていく。だけど、そんなことにかまってはいられない。どうすればいいかわからないけど、なんとかして人を見つけて、引っ張って来なくちゃ。骨だけ拾ったって仕方ないじゃない。あのバカップルは生きててセットでなくちゃ楽しくないんだもの。犬も食わない痴話喧嘩で、辟易させてくれなくちゃ嫌なんだもの。そうよ、絶対に、わたしの目が金色のうちは、あの二人を目の前で死なせたりしてたまるもんですか!

 わたしの前足が、蟻地獄みたいな崩れやすい瓦礫だらけの大穴の壁に取り付く。急げ!

 いきなりわたしの目の前に、土砂と一緒に何かが滑り降りてきた。

 うわっぷ。なんなの、目に土が入ったじゃない。

 わたしは、前足で顔にかかった土を擦って払いのける。

 ようやく目が見えるようになったわたしの体を、「どいてな猫ちゃん」と、泥に汚れた作業員の手袋がつまみあげた。

「帰りは荷台に乗っけてってやるからさ」

 救助の人だ。わたしの目が喜びに輝く。

 って、ちょっとこの扱いはないじゃない。首根っこをつまんでぶら下げるのはやめてよ、わたしはもう子猫じゃないんだから!

 わたしは大声を上げて暴れ、作業員の腕をひっかいた。

 早く放してよ。あなたたちじゃ、あの二人の埋まってる場所がすぐにわからないじゃない。わたしなら案内できるのよ、放しなさいったら!

「いてててっ、こ、こら、暴れるなっ」

 わたしの鋭い爪に、作業員が悲鳴を上げる。

「なあ、その猫」

 横合いからもう一人が口を出した。

「なんか言いたそうだぞ。もしかして、局長たちの居場所、知ってるんじゃないか?」

「猫が? まさか!」

 知ってるんだったら! わたしは全力で暴れ、抗議する。

 たまりかねた作業員がとうとう手を離した。

 みんな来て、こっちよ! そう叫びながら、わたしはサッカーボールみたいな勢いで、局長とボリスが埋まる場所へすっとんでいく。

 早く早く早く早く、夢や幻じゃないって確信させて!

 わたしの言葉が通じたみたいだ。スコップだのなんだの、わたしにはわからない道具を持った作業員たちが、蟻地獄の壁を滑り降りて、次々に集まってくる。

 そこからは展開が早かった。

 わたしの示した隙間に、作業員が声をかける。返ってきた局長の答えで中の様子を把握した彼らは、先に細い管を局長のいる隙間まで潜らせて、駆動外骨格エクソスケルトンの吸換気口から強制的に酸素を送り込んだ。

 重機は入れないからと、とにかく人海戦術で土砂と瓦礫を掘り、まずはこじ開けた操縦席からボリスを、次いで駆動外骨格エクソスケルトンの腕の下敷きになっていた局長を助け出す。

 ボリスを、局長を、背中にくくりつけた救助の人たちが、ロープを頼みに蟻地獄の壁を登っていく。あの大柄な局長を背負える人間がいるってことに驚くわたしも、やっぱり同じように人の背中に背負われて穴の外へ出た。もっとも、わたしの場合は、厳密に言えばリュックにつめられてだったのだけど。

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