第15話

【ジジイの提案する様々な商品】


まさおは、その後も、様々な商材を、テレアポでジジイにやらされていた。そして、その全てに撃沈していた。




“未亡人にオーダーメイド旦那型抱き枕を売りつけろ”



まさおの敗戦記録


「もしもし、えーと、お客様おめでとうございます」

「なに?」

「今回亡くなった旦那様の顔を様々な角度から写真で撮らせていただいておりまして、それにより、立体的な、それはもう、大変立体的な、もしかしたら、生きていた旦那様本人よりも立体的な抱き枕が完成しました!」

「からかってるのね!死ね!ガチャン!」


↑怒りの余りに、“ガチャン”を口で言ってしまってる(^_^)





ジジイの見本




「奥様、突然のお電話、大変失礼いたします。実は、私は、生前、旦那様に大変お世話になった者です。これは、ご主人には、絶対に奥様には言うなと言われていたことなのですが・・・」




↑この出だしで電話を切れるやつなど、この世にいない(^_^)



「な、なにかしら?あ、あなた、どなた?」





↑気になっている(^_^)



「わたしは、旦那様と、いや、もういつもの呼び方で言わせてもらいますね、プニョーンとは親友でした」




↑こいつしか呼ばないような謎のあだ名をちらつかせることによって、関係性もそれだけ深いと思わせるテクニック(^_^)



「そ、そうなんですか。それはそれはお世話になりました」

「実は、実は、プニョーンから奥様のことを愛していた自慢話をたくさんたくさん聞かせてもらってまして、プニョーンは自らの命がもう長くないことを知ると、旦那様ご自身の姿だけでも、そっくりにこの世に残すことを考えたのです」

「え?どういうことですか?」

「プニョーンは、旦那型抱き枕を提案し、わたしは、その抱き枕をわたしの経営しているパン工場で完成させておりました。普段はパンが並んでくるベルトコンベアにダッチワイフが、あ、抱き枕が並んでくるものですから、従業員は、びっくりしていました」



↑苦労したことを恩にきせる(^_^)


抱き枕をわざと、一回ダッチワイフと間違うことによって、夜の淋しさも埋められるということをこのエロ女に意識させる(^_^)




「開発費は150万ほどかかりましたが、今回、プニョーンから頼まれたので、奥様に、50万円でお届けしたいと思います」

「か、か、か、イクーっ!じゃなかった!買うーっ!」






↑交渉成立(^_^)






他にも商材はあった。





“オナニーしてる時の手の動きで電気を発生させるエコ発電機”




“一人暮らしの女性宅で大きい方がつまった時に、修理業者を呼ぶことすら恥ずかしい人のために、代わりに自分がやったことにするサービス”



“柔道耳”


使い方は簡単。耳につけるだけ。これで、無用な喧嘩を避けることができます。今なら、拳ダコ手袋もセットで85000円





胸に七つの傷を持つ男の人なら割引きしますよというテレアポ。探しだして「妹のかたきーっ!」と叫びながら殺すテレアポ




“目が悪くないとメガネをかけてはいけないみたいな空気があると思うんですけど、そういう空気を変える空気清浄機を扱っておりまして〜”




フレッツ光からフリーメイソン光にかえさせるテレアポ





まさおはどれも失敗したが、ジジイはどれも成功させた。












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