現実と作業ゲーの狭間で生の実感を問う

ゲームと現実。生と死。画面の中の戦争。生きることの意味……。作品の中にあるテーマはSF的でシリアスですが、主人公の男の突き詰めて冷めた視点と、とにかく読みやすい文章でぐいぐい引き込まれます。

自分にはゲームくらいしか取り柄がないと思っていた男は、その才能を生かした職に就いたことで人間としての生きる実感を手に入れることができるのか、それとも……。
中盤の淡々とした描写からの終盤の一気に転がり落ちていくような展開は刮目です。

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