結末は予想通りだろう。

短編に長い文を添えてどうなるというのだろう。
ただ、私は短文がとても苦手だ。

何一つ、予想外の事は起きない。
それこそが悲劇のリアリティだ。
それはホラーのリアルでもある。

主人公性を剥ぎ取り、御都合主義を剥ぎ取ると、
他者に対する怠惰、相手の最適に対する怠惰は、
ごく「普通」に、その「運命」まで怠惰にする。

「なぜコイツを区別しなきゃならないんだ?」
いつだって、世界はモブのモブらしさの味方だ。

人にとって、人とは経験の産物としての技能だ。
前世であれ貰い物スキルであれ、技能こそ個だ。
ならば、英雄になる前の英雄は、こんなものだ。

彼は、英雄で居られるだろうか。
それとも、道半ばで止まるのか。

この「体験」の持ち主が、「技能」の持ち主だ。
それを借りるだけの物は、その道具でしか無い。
彼は英雄のように平凡だ。

大きさとは、区別もされない頭数のことである。
偉大さも、例外ではない。

< 最後は運だけどな それを言っちゃ御仕舞よ

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