第7話 インターネットの盗聴。

 アメリカから脱出した俺は、これから自身の治療とジョンソンやマリーナ彼らの仲間と合流する為にキューバへ向かっていた。


「貴様が英国政府の腐敗について知っているなら、俺はその実態についても聞きたい。俺も9・11テロ事件米政府による自作自演暴露で捕まったからな。」


 俺は、アメリカの内情を暴露したせいで捕まった経緯があるからこそ彼も英国政府に何故、投獄されたのか知りたかった。

 英米両国が自国民を酷い目に遭わせているからこそ俺は余計に許せなかった。


「シュタイン。俺は、英米率いる盗聴集団を知っているか?」


「あぁ、知っているよ。確か、『Eyes Fifsアイズ・フィフス』だったな。」


 俺は英国やアメリカ率いる『Eyes Fifs』による盗聴は、俺自身がIWCに所属していた時に知っていたので迷いなく答えられた。


「構成国は英国、米国、豪州オーストラリア、カナダ、ニュージーランドNZの5か国で何れも英語圏のアングロ・サクソン諸国なのだろ?」


「そうだ。俺はその5か国が情報を共有しながら盗聴している件を暴露したら、俺はスパイ容疑でMA7に逮捕された。」


「奇遇だな。俺も同時多発テロ事件の実態を告発したらIWCに逮捕され、私刑リンチ同然の死刑を食らったよ。」


 俺は1か月前、9・11同時多発テロ事件でアメリカとサウジアラビアによる自作自演の件を暴露したらデラウェア州企業城下町にある秘密刑務所に投獄された。

 そして、投獄されてから俺は散々バカにされ、死刑を待つのみの絶望的な生活を送っていた。


 ただ、事実を告発しただけなのに、それだけで投獄される恐ろしい国、アメリカ。


 反米国家を介して『9・11テロ』を暴露しないと自身の命がない。

 それ故の危機感から何としてもアメリカあの国を脱出したい思い…。


 きっかけになったのはマリーナと言う自称ペンシルベニア州出身の少女が俺に契約能力を与え、アメリカあの国から脱出できる希望を与えた事…。


 彼女のお蔭でアメリカあの国から脱出する安心感が、俺にとっても非常に心安らいだ。


 その為には俺自身が、何としてもアメリカの影響のない国反米国家に亡命し、更にNY同時多発テロ事件9・11自作自演テロ事件の実態を敵国を介して暴露しようと思った。

 その為には、サウジアラビアや米政府による自作自演の実態を暴く必要性もあると感じた。

 だが、それを実行するにはアメリカ合衆国にある『9・11』関連資料を出して告発する必要がある。

 『9・11事件』の内部告発を実行するには、まずアメリカに反発する国や組織に入隊し、そこで地位を得る必要性がある。

更に自分を保護してくれる国に亡命し、その国で地位向上をしなければならない。


 それはロシア露西亜イラン伊蘭、|ベネズエラ、エクアドル等といったアメリカと距離を置く国に亡命する事が安全だと分かっているので、まず小国ながら医療先進国のキューバに到着したら俺はそこで治療を受けようと考えていた。


「マリーナ。俺は治療するから、暫く休ませてくれ。」


「分かってる。君はここまで来るのに相当な体力と知恵を使ってアメリカあの国から脱出したんだ。それに…。」


「それに、って。」


 マリーナが俺に何か言いたい事をありながらも、恐らくアメリカ等の西側諸国を打倒する準備をしようと考えていたのだろう。

だから、彼女は俺を生かしたいと感じたのだろう。


「君は米政府を崩壊させ、新世界秩序Новый Мировой Порядокを作る者として生き残って欲しい。そして9・11の情報をロシアのチェノフスキー大統領に提供し、実態を暴かせるんだ。」


 彼女の話を聞いて、これから俺が世界を変えられる希望あると感じた俺は、その為にロシアの計画について知る必要性があった。

 勿論、その計画ではアメリカを潰さなければならないと感じたからだ。

 例え、それが間違いだとしても俺はその計画を失敗すれば、俺の居場所はない…。


 俺はそう思いながらキューバに到着するまで追手が来ないか警戒した。

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