第7話 電話、繋がった。


朝、4時に目が覚めた。

あと2時間で用意しないと、と思ったらパニックになった。


苦しくて苦しくて、泣きたくて、でも誰に相談したらいいのか分からない。


会社、休んだらクビになるのかな。

私、ずっとこのままなのかな。

なんで、こんなに苦しいんだろう。


いのちの電話は繋がらない。


ふと、昨日会社のホームページでみた、行政のなんでも悩みを相談できる番号があることを思い出した。


震える手で番号を押す。


「こちら相談窓口です。どうされましたか?」


事務的な、女の人の声だった。


何を話すか決めてなかった。

またかけます、と切ろうとすると


「大丈夫?」


と声をかけてくれた。

しどろもどろになりながら現状を話す。


特に何かが解決されたわけでもないし、すごく役に立つアドバイスがもらえたわけじゃない。


でも、伝わった。


何か、まだ出来ることがあるのかもしれない。

なにか、打つ手があるはず。


とにかく、上司に現状を話して、相談しよう。


会社に震える手で電話をかける。

先輩が出た。


「課長、今日は風邪で休みやって。」


ボス ーー !!!!


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